先日、FBのうさ友さんが、面白い記事をポストしていたのですが・・・
野生と家畜のウサギ(飼いウサギ)は、脳形態に明確な違いがあったという科学ニュースでした。
内容は→こちら
この記事によると、いわゆる野生のウサギと、家畜化されたウサギ(飼いウサギ)を高解像度MRIを使って、その脳の形態を比較すると、なかでも恐怖情動の処理に関わる脳領域(扁桃体と前頭前皮質内側部)に違いがあることが分かったというのです。
実験では、環境の影響による変化を最小限に抑えるために、非常によく似た条件下で、8匹の飼いウサギと、8匹の野生ウサギを飼育。(さらに、解析を実行する科学者には、変な固定概念や先入観が入らないように、野生か飼いウサギかの状態は教えていない)
その8匹ずつを比較してデータを比較しています。
結果、以下の、大きな3つの違いが観察されました。
野生のウサギは脳のサイズ(体重比)が飼いウサギより大きい。
飼いウサギは、扁桃体が縮小し、前頭前皮質内側部が拡大していた。
そして、飼いウサギでは白質構造に全体的な縮小が認められた。
前頭前皮質内側部や白質についてですが、脳の中でも思考や創造性を担う中枢であり、具体的には、ワーキングメモリー、反応抑制、行動の聞き替え、認知、プランニングなど、高次な情動や動機づけ、意思決定などの過程も担っています。
前頭前皮質内側部は、恐怖を感じる場所でもあるのですが、この部分が拡大していることにより、恐怖を抑制する機能が働くので、飼いうさぎは、野生のウサギに比べると、恐怖情動が希薄で、逃走反応が弱いということがわかります。また、白質組織の縮小については、情報処理が一部で阻害されるので、飼いウサギは野生のウサギに比べて反応が鈍く不活発であるとのことがわかります。
なるほど~。
いわゆるペットとして飼われている飼いうさぎが、だらだらと過ごしているのは(笑)、脳の形態そのものが違うからなんですね
ちなみに、現代における飼いウサギの祖先はアナウサギと言われていますが、日本にいる野ウサギは、アナウサギとは習性も異なり、学術的には全く別のウサギとされています。
飼いウサギについての起源についても、また機会があれば、ブログにも書いてみようかと思っています。
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