風俗がバレてしてから、私の中に

20年前の私が突如現れました。

 

 

私は号泣していますが、

その子も泣いています。

 

 

その子もまた、小ちゃい子みたいに

人目も憚らずワンワン泣いているのです。

 

 

20年前に置き去りになってしまった

私です。

 

 

 

バレる前は、夫を誘い、断られると、

自分の中で言い訳し、諦め、蓋をして、

誤魔化しながら生きてきました。

 

 

蓋をしていたので

気がついていませんでしたが、

その時に誕生していた私です。

 

 

 

 

バレたあの日から、私という人間が、

二人存在するようになりました。

 

自分の感情もあっちへ行ったり、

こっちへ行ったり、

ものすごく振り回されました。

 

 

 

バレてから何日経ったかは覚えていませんが、

割とすぐです。

 

夫に泣きながら言いました。

 

 

いい歳したオバサンが恥ずかしいんだけど…

 

何言ってるの?ってすごくみっともなくて、

自分でも嫌になっちゃうんだけど…

 

私の中にずっと置き去りになっている

20年前の私がいるの。

 

その子がワンワン子供みたいに泣いてるの。

その子が貴方に抱いて欲しいって泣いてるの。

その子が貴方を求めてるの。

 

だからね、だからね、抱いてほしいの…

ワーーーーーー!!!!(泣き崩れる)

 

と。

 

 

50を過ぎたオバサンが、よくもまぁ、

恥ずかしげもなく言いました。泣き笑い

プライドも意地も何もかも捨てましたよ。

 

 

夫は少し下を向き、瞬時に顔を歪ませました。

そして、力強く抱きしめてくれました。

 

 

二人で長いこと、

裸を貪るように抱き合いました…

 

 

私はワンワン泣いていましたが、

夫もまた、ワンワン泣いていました。

 

 

ごめんなさい、ごめんなさい、

ごめんなさい、ごめんなさい、

ごめんなさい、ごめんなさい…

 

 

力いっぱい、ギューーーーっと。

魂を込めるように…

 

 

 

1回や2回では、その子はいなくなりません。

 

でも、毎回同じ事を夫に言い、

夫から抱きしめてもらうことで、

その子は泣き止み、私と同化していきました。

 

 

まだ完全ではありません。

 

でも、置き去りになったその子は、

今、私の側にいます。

 

 

 

ずっと遠くに佇んで動けなかったその子は、

夫から癒してもらうことを選びました。

 

 

それでしか、

私は連れてくる方法がありませんでした。

 

離婚してもダメだと思いました。

 

 

私がセックスありの再構築を選んだ理由。

その一つにもなってます。