今回の日記も
まずは「もんじゅ」に触れずに始めたいと思います。
その意図は何かというと
「もんじゅ」という施設の
仕組みそのものに焦点を当てて
突き詰めていくことよりも
まずは
もっと大切な意味をもってる
話の核になってくるものに触れたいから。
この数珠つなぎ的な
「核燃料サイクルの構造」を
把握しておく必要があると感じるので。
解りやすく言うと
「もんじゅ」の燃料になるものが
存在しなければ
「もんじゅ」は必要ないよって事。
当たり前といえば
当たり前なんだけども。
では、その燃料とは何か？
図を見てみましょう。
見失わないように
はじまりの部分から立ち返ってみましょう。
原子力発電の燃料は
天然ウランを濃縮してつくっています。
天然のままだと燃える成分が少ないのです。
０．７％から約５％まで濃縮してから原子炉で燃やされます。
燃やすといっても
火がでて「燃える」というのではなくて
ウランの原子核が
核分裂をする際に「熱」を出します。
そのことを意味します。
結局
原子力発電とは何？
という話になると
原子炉内でウランが核分裂をした際の
その熱で水を蒸気に変えて
タービン、発電機を動かしている。
それが実態です。
この核分裂した破片は
「高レベル放射性廃棄物」となり、
核分裂しにくい一部のウランが
プルトニウムに変わります。
プルトニウムの方がよく燃えます。
原子炉内では
はじめはウラン、
あとからプルトニウムが燃えて
やがて上手く燃やせなくなります。
それが「使用済み燃料」です。
この「使用済み燃料」から
燃え残ったウランとプルトニウムを回収して、
再濃縮して再び加工して燃料にする。
これが「再処理」というものです。
ここでもポイントがあります。
それが資源量です。
再処理をせずに
原子力発電で燃料を１回だけ使って捨てる、
という事も可能なのです。
しかしその場合、
ウランの資源量は
石炭よりもはるかに小さく、
石油や天然ガスにも及びません。
「核燃料サイクル」という構想は
いくつかのステップがあり
全て確実に整っていった場合に限り
日本が莫大なエネルギーを
手に入れる事となります... 的な話で
とりとめもなく此処まで来てるといえます。
その構想だけでいうと
「使用済み燃料」を再処理しプルトニウムを取り出して、
「高速増殖炉」で増殖して使えたならば
資源量は６０倍にもなるであろうというね。
この仮定を前提にして進んで来たものの
行き詰まってしまってる過程という。
その上、
核廃棄物の最終処分地の件、
３．１１の津波による被害に加え
原発事故による放射性物質の拡散、
環境への汚染、
未だ先が見えぬ健康への不安...。
この話が現実です。
ここで
ふりだしに戻って話をしたいと思いますが
「もんじゅ」の燃料となるのが
この「再処理」というものを経て
ウランとプルトニウムを混ぜ合わせて加工された
「MOX燃料」というものです。
この「MOX燃料」については続きがあります。
再処理工場では
「使用済み燃料」をぶつ切りにして
硝酸の液に放射能を溶かしだす行程を経て
ウランとプルトニウムを分離します。
事故の危険性が高いだけではなく
「原発が１年で出す放射能を１日で出す」
と言われるほど放射能を放出します。
工場内部や環境を放射能で汚染するのです。
「もんじゅ」を再稼動するという話が
仮に進んでいったとすれば
この「再処理工場」の稼動が必須になることも
非常に重要なポイントでしょう。
ここでやっと登場してくるのが
六ヶ所村です。
この日記内に何度も出てくる「再処理」という言葉。
青森県六ヶ所村に建設された
「六ヶ所村再処理工場」です。
坂本龍一さんとShing02さんらが立ち上げた
六ヶ所村核燃料再処理施設による
放射能汚染の危険性を訴えるためのプロジェクト。
「STOP-ROKKASHO」
僕も絵で参加しているのですが
この日本が抱え込んだ
エネルギー政策にまつわる環境問題に関して
自分がやるべきことを
できるかぎりやっていこうと腹をくくった
きっかけのプロジェクトです。
HPにて
再処理について、
その危険性についてもまとめられてます。
「STOP-ROKKASHO」
http://stop-rokkasho.org/information/ja/index.html
次回も真剣に書くので
もんじゅのはなし続編もお楽しみに。
＜復習用日記＞
『もんじゅのはなし』 http://t.co/HaKCZX2
『もんじゅのはなし（その２）』 http://t.co/JibGP0n
北村やすし
http://twilog.org/mimizunoe
（参考）
UNITED VOICES 2006/07
まずは「もんじゅ」に触れずに始めたいと思います。
その意図は何かというと
「もんじゅ」という施設の
仕組みそのものに焦点を当てて
突き詰めていくことよりも
まずは
もっと大切な意味をもってる
話の核になってくるものに触れたいから。
この数珠つなぎ的な
「核燃料サイクルの構造」を
把握しておく必要があると感じるので。
解りやすく言うと
「もんじゅ」の燃料になるものが
存在しなければ
「もんじゅ」は必要ないよって事。
当たり前といえば
当たり前なんだけども。
では、その燃料とは何か？
図を見てみましょう。
見失わないように
はじまりの部分から立ち返ってみましょう。
原子力発電の燃料は
天然ウランを濃縮してつくっています。
天然のままだと燃える成分が少ないのです。
０．７％から約５％まで濃縮してから原子炉で燃やされます。
燃やすといっても
火がでて「燃える」というのではなくて
ウランの原子核が
核分裂をする際に「熱」を出します。
そのことを意味します。
結局
原子力発電とは何？
という話になると
原子炉内でウランが核分裂をした際の
その熱で水を蒸気に変えて
タービン、発電機を動かしている。
それが実態です。
この核分裂した破片は
「高レベル放射性廃棄物」となり、
核分裂しにくい一部のウランが
プルトニウムに変わります。
プルトニウムの方がよく燃えます。
原子炉内では
はじめはウラン、
あとからプルトニウムが燃えて
やがて上手く燃やせなくなります。
それが「使用済み燃料」です。
この「使用済み燃料」から
燃え残ったウランとプルトニウムを回収して、
再濃縮して再び加工して燃料にする。
これが「再処理」というものです。
ここでもポイントがあります。
それが資源量です。
再処理をせずに
原子力発電で燃料を１回だけ使って捨てる、
という事も可能なのです。
しかしその場合、
ウランの資源量は
石炭よりもはるかに小さく、
石油や天然ガスにも及びません。
「核燃料サイクル」という構想は
いくつかのステップがあり
全て確実に整っていった場合に限り
日本が莫大なエネルギーを
手に入れる事となります... 的な話で
とりとめもなく此処まで来てるといえます。
その構想だけでいうと
「使用済み燃料」を再処理しプルトニウムを取り出して、
「高速増殖炉」で増殖して使えたならば
資源量は６０倍にもなるであろうというね。
この仮定を前提にして進んで来たものの
行き詰まってしまってる過程という。
その上、
核廃棄物の最終処分地の件、
３．１１の津波による被害に加え
原発事故による放射性物質の拡散、
環境への汚染、
未だ先が見えぬ健康への不安...。
この話が現実です。
ここで
ふりだしに戻って話をしたいと思いますが
「もんじゅ」の燃料となるのが
この「再処理」というものを経て
ウランとプルトニウムを混ぜ合わせて加工された
「MOX燃料」というものです。
この「MOX燃料」については続きがあります。
再処理工場では
「使用済み燃料」をぶつ切りにして
硝酸の液に放射能を溶かしだす行程を経て
ウランとプルトニウムを分離します。
事故の危険性が高いだけではなく
「原発が１年で出す放射能を１日で出す」
と言われるほど放射能を放出します。
工場内部や環境を放射能で汚染するのです。
「もんじゅ」を再稼動するという話が
仮に進んでいったとすれば
この「再処理工場」の稼動が必須になることも
非常に重要なポイントでしょう。
ここでやっと登場してくるのが
六ヶ所村です。
この日記内に何度も出てくる「再処理」という言葉。
青森県六ヶ所村に建設された
「六ヶ所村再処理工場」です。
坂本龍一さんとShing02さんらが立ち上げた
六ヶ所村核燃料再処理施設による
放射能汚染の危険性を訴えるためのプロジェクト。
「STOP-ROKKASHO」
僕も絵で参加しているのですが
この日本が抱え込んだ
エネルギー政策にまつわる環境問題に関して
自分がやるべきことを
できるかぎりやっていこうと腹をくくった
きっかけのプロジェクトです。
HPにて
再処理について、
その危険性についてもまとめられてます。
「STOP-ROKKASHO」
http://stop-rokkasho.org/information/ja/index.html
次回も真剣に書くので
もんじゅのはなし続編もお楽しみに。
＜復習用日記＞
『もんじゅのはなし』 http://t.co/HaKCZX2
『もんじゅのはなし（その２）』 http://t.co/JibGP0n
北村やすし
http://twilog.org/mimizunoe
（参考）
UNITED VOICES 2006/07
