彼に報告した翌日に実家に帰り、夜な夜なネットサーフィン。
「きっと早期がん☆」なポジティブシンキングはどこへやら…ネガティブな内容にばかり目が止まり、どんよりした気持ちで朝を迎えます。



2015年7月13日


父が運転する車に家族全員乗り込み、D病院へ向かいました。

大学病院なんて、高校時代に部活で膝の靭帯やっちまった以来です。
受付時間前に着いたにも関わらず、その人の多さに圧倒されます。

紹介状は持ってますが、予約なしの初診です。
診察室に呼ばれたのは、一番最後でした。
母が当たり前のように私の後に着いてきてくれました。


診察室に入ると、疲れ果てた表情で、赤ら顔の先生が紹介状に入っていたと思われる画像とにらめっこしていました。


第一印象は「え?酔っぱらい??ぢゃなくて二日酔い?!」
(後になって、先生の赤ら顔はもともとだとわかりました…(^-^;。二日酔いも誤解です、酒臭くなかったし。)


数分たっても、先生、なかなか話もしてくれません。こっちを見てもくれません。
不安ばかりが募ります。


最初に静寂を破ってくれたのは母でした。


「先生、娘の癌は手術で切れるんですよね?」


「手術で取りますよ。見た感じだと内視鏡でも無理矢理取ろうと思えば取れないこともないけど。この年齢で癌になったことを考えると手術で取った方がいいでしょう。」


母と先生の会話、若干噛み合ってないです…(;´д`)。


その後、母はしきりに「よかった、よかった」と呟いていました。
その時の母の様子を思い出すと今でも泣きそうになります。


先生の、たぶん独り言。

「そうだなぁ。20センチくらいかなー…。」


不勉強な私、その一言にひびります。


「え?(大腸を)そんなに切るんですか??」


ここで先生、画面から目線を外してやっと私の顔見てくれました。


「いや、手術は腹空鏡と言って、数ヶ所に穴開けてやるから、傷はそんなに大きくならないよ?」


あややや、また会話噛み合わない…(^-^;。
会話には主語述語をつけましょう!


「いや、大腸をそんなに切るのかなって。癌だけ切り取るイメージでいたので…。」


「あー。癌からある程度の距離切らないと、危ないからねー。再発とか。」


「あ、なるほど。」


一番聞きたいことを、恐る恐る聞きます。

「先生、切れば治りますか…?」


「んー。切らないと治らない。で、画像だけ見ると、粘膜ギリギリのとこでとどまっているように見えるんだよね。これから色々検査させてもらうから、今断言はできないけど、悲観的になるような状態ではないかな。」


先生、検査やら手術やらのスケジュールと思われる用紙をペリペリめくりだしました。


「手術は、今のところ9月3日で。空いたら前倒しになるから。」


「はい。よろしくお願いします。」


先生に手術してもらうことに何の不安も感じませんでした。
最初は顔赤くてビックリしたけど…(^-^;。


手術は、前倒しにはならず、当初の予定日通りに実施することになります。
前倒しになるわけがない理由は、入院してからわかりました…。


手術までの間、週一のペースで各種検査を受けることに。


この日は診察後、血液検査と尿検査を受けて実家に帰りました。