2011年9月の半ば頃、背中に痛みを感じた。



元々腰痛持ちの私だけれど、
何故か、この背中の痛みは、
腰痛の延長とかではないと思った。
骨や筋ではなく、明らかに "背中の中"が痛かったから。



一週間、10日と、様子をみたが、
痛みが引く気配はない。
「病院に行った方がよさそうね」
と思った。



その頃、11月に出演する朗読のお稽古が始まっていて、
アルバイトのシフトも出てしまっていた。



・・・この状況で行ける病院。



私がアルバイトの帰りに飛び込んだのは、
駅前に数ヶ月前に出来た病院。



本当に出来たての頃、母の付き添いで行ったことがあり、
設備が揃っているのを知っていた事、
そして何より、帰りに飛び込める。
そんな理由で、9月20日の夕方、
とりあえず内科を受診した。



その病院は、MRI 、CT 、エコーがあり、
この辺りの町医者の中では、かなり設備が整っていると思う。



そして一番驚くのは、
自動ドアを入るなり、まるでホテルの様な内装。
正面フロントでは、素敵な制服に身を包んだ、
感じのいい女性が何人も迎えてくれる。

医師、看護師、全員白衣を着ていない。
各科の待合室も "病院"の雰囲気がまるでない。

そのお陰で、緊張しないで待つ事が出来た。



小児科の前で待っていた子供達も、
誰一人泣いたりしてなかったな。



そんな素敵な待合室で本など読みながら、
私はこの時、
「たぶん石でもあるんだろう」
などと、ぼんやり考えていた。