私には、人生で会いたい人が2人いる。
そのうちの1人は→初めてバイトをしたケーキ屋さんの店長である。

まだ、高校生にはなっていなかったから
採用してくれないだろうな。と思ったが
面接の時に、おまえ!面白いやつだな!と
言って採用してくれた。

店長は、ケーキを作る工場長でもあった。

気分がコロコロ変わるのが、いつも顔に出ていて
やたら真剣だったり、不機嫌だったり、
かと思えば、子供のように無邪気に笑いまくっていたり、怒っていたりしたが、まだ中学を卒業
してほやほやの私は、社会に出て最初に
出会ったのが、この人だったから
普通に受け入れていた。

お店の一階は→ケーキの販売と喫茶店で
2階は→喫茶店で、3階は→ケーキの工場だった。

店長が、3階の工場から降りてきて
2階に居た私にいきなり、◯◯‼️(私の名前)
SEXは最高だぞ‼️と笑いながら
1階に降りて行った。

店長は、空気読まない人だったから
私を工場に呼んで
ケーキ作りをさせたりして、私は工場の人達は
さぞ面白くないだろうな。と空気が読めて
いたたまれなかった。

そんな店長は、ある日お店を辞めていた。
私は、何も聞いていなかった。
私は、1日も休まずにバイトに通っていたから
いくらでも辞める話はできたはずだった。

辞めた理由は、子供の体が弱く空気の良い
田舎に引っ越すためだったそうだ。

私の雇い主が居なくなった。

当時、店長が何歳だったのかもわからない。

ちっちゃくて、わけわかんない起伏の
激しいおじさん。

何十年経った今も、会いたい人だ。

どこに居るのかも分からないけれど
居場所がわかったら、そこがどこだろうが
会いにいく。