
ウーマンズパビリオンは、なんとなく後回しになっていた場所です。
「どんな展示なのか、今ひとつ分からないし…」と思っているうちに、万博も後半戦。パビリオンはだいたい回ったし、じゃあ行ってみようか、と思ったら――予約がなかなか取れない。
ただ、並べば入れると聞いたので休日の午後に行くことにしました。案内では1時間待ち。ですが、列は大屋根リングの影になっていて、真夏でもそこまできつくない場所でした。
実際は表示より早く入れて、ほっと一息。入場前に金色の袋に入った凍ったおしぼりをいただきました。中は普通のおしぼりなのですが、見た目のゴージャスさと冷たさでテンションが上がります。
音声ガイドとともに進む展示
館内では一人1台の端末を手に、音声ガイドを聞きながら回ります。
最初の部屋で自分の名前を吹き込み、その後は3人の女性の物語を映像で視聴。スーダン出身の詩人、日本の作家・吉本ばななさん、そしてメキシコの環境活動家。それぞれの半生を紹介してくれるのですが、この後、来場者は3つのルートに分かれて進みます。私は環境活動家のルートでした。
それを過ぎると、黒い石を静かに眺める部屋があり、そこで自分の名前が聞こえる演出があるそうですが…私は気づかず。子どもは「聞こえたよ!」と言っていました。
次のエリアでは、世界の現状を知るクイズに挑戦。思った以上に難しくて、親子で「あれ?」と悩む場面も。世界には、今も厳しい環境に置かれ続ける女性が多いという事実を改めて感じました。
手を差し入れると届くメッセージ
その後の明るい色彩の空間には、ほっこりと穴が開いたようなスクリーンがありました。穴に手を入れると、女性からのメッセージが手に浮かび上がります。何か大切なものを託されたような感覚で、とても印象的でした。
展示を終えると2階のテラスに出ることができます。
宝飾品よりも“物語”
カルティエと共同出展と聞いて、最初は宝飾品の展示もあるのかな?なんて思っていたのですが、実際はまったく違いました。女性の「今」と「これから」について、深く考えさせられる内容でした。