
大阪府内で開催中の「クビアカツヤカミキリ 夏の陣」のイベントに参加してきました。
これは、外来種のカミキリムシから“桜”を守るための取り組みです。
見た目はちょっとかっこいい? でも…被害は深刻
クビアカツヤカミキリは、その名前の通り、黒くてツヤのある体と、赤く光る胸部が特徴のカミキリムシです。見た目はちょっとドクドクしくもあり、それなりに美しくもあります。 でも、これが今、日本の桜を脅かす存在となっているそうです。
この昆虫は中国などが原産の「特定外来生物」。
2012年に愛知県で初めて確認されて以来、桜やウメ、モモなどの樹木を内部から食い荒らし、各地で被害を拡大しています。
幼虫は木の中を長期間かけて食べつくし、やがて幹に大きな穴を開けて羽化。
気づいたときには木の内部はスカスカで、枯れてしまうこともあるとか…。
「夏の陣」はその対策のひとつ
大阪府では、クビアカの被害拡大を防ぐため、2020年に「防除推進計画」を策定し、啓発や防除の取り組みを本格化させました。 その取り組みの一つとして開催されているのが、市民参加型の駆除キャンペーン「夏の陣」です。
このイベントでは、府内の複数の会場で捕獲大会が実施され、実際に成虫を探して捕まえたり、生態や見つけ方のレクチャーを受けることができました。また、「捕まえたその場で適切に処理する必要がある」といったルールが、きちんと伝えられていました。
地域の力が、自然を守る
講義の中で紹介された「フラス」(木くず)の話も印象的でした。
木の根元や幹の割れ目にたまった細かい木くずを見つけたら、それはクビアカの幼虫が中にいるサインかもしれません。
こうした知識を知っているかどうかで、早期発見・早期対処の可能性が大きく変わるとのことでした。
私もこの日、初めてクビアカツヤカミキリの成虫を見ました。実際に桜の木の根元に木くずが溜まっているのを見て、これは深刻だなと感じました。
府内でもすでに多くの地域で被害が確認されており、今後の拡大も懸念されています。うちの近所ではまだ見かけていませんが、これからも関心を持って観察を続けたいと思いました。
身近な自然を守るには、まず「知ること」から。今回のイベントを通して、自然環境の変化や外来種の影響に目を向けるきっかけになりました。
小さな行動の積み重ねが、私たちのまちの桜を守ることにつながっていくのかなと思います。
