大阪・関西万博で訪れたフィリピンパビリオン。テーマは「Woven(織りなす)」。コンセプトは「自然、文化、共同体― よりよい未来をともに織りなす」です。その名の通り、伝統と現代、地域と世界、人と人が交差するような展示が印象的でした。
外観と構造:織物でつくられた建築美
まず目に飛び込んでくるのは、212枚の伝統織物で彩られた外観。まるで巨大なタペストリーに包まれているような建物です。これらの織物は、フィリピン各地から集められたもので、18の民族言語圏を代表しています。東ゲートから入るとほぼ正面なので、印象に残りやすいですね。
私が訪れたのは休日でしたが、待ち時間は20〜30分ほど。列が長く見えても意外とスムーズに進みました。およそ20人ずつのグループ単位で案内されていたようです。
最初の部屋:幻想的なライトショー
入場後すぐの部屋では、天井から吊るされた短冊状の布に光が投影され、美しい光の演出が広がっていました。ふんわりと光に包まれた空間は、“織りなす”というテーマを象徴しているようでした。
メイン展示:織物とインタラクティブ体験
メイン展示では、各地域の織物が紹介され、それぞれの文化的背景も感じ取ることができました。少し照明が暗めで見づらい部分もありましたが、布地好きとしては興味深かったです。
奥にあるスクリーンでは、来場者の動きに反応して植物や花で構成された人型映像が映し出されるインタラクティブな演出も。動きにあわせて映像が変わるしくみで、小さな子どもでも楽しめるつくりになっています。うちの子も夢中で動き回って、映像とのやりとりを満喫していました。
最後のコーナー:AIによる顔変換体験
展示の締めくくりには、来場者の顔をAIでフィリピンの自然(花や魚など)と融合させた画像を生成してくれる体験コーナーがありました。私も試してみましたが、完成した画像は…誰だかわからないレベル(笑)。まったく面影がなくて笑ってしまいました。
このコーナーは少し時間がかかるため、やや列ができていましたが、余裕がある方はぜひ体験してみてください。写真はウェブからダウンロード可能です。
ショップ:ドライマンゴーが美味しい!
出口近くには小さなお土産コーナーがあり、フィリピンの工芸品をはじめ、ドライマンゴー、バナナチップス、チョコレートなどが販売されています。私はドライマンゴーを購入しましたが、とてもおいしくて満足でした。
フィリピンパビリオンは、見た目の美しさに加え、実際に体験できる展示が豊富で、家族連れにも楽しめると思います。
展示を通して感じたのは、フィリピンという国が大切にしている「多様性」や「つながり」。文化を「織りなす」力を体感できる、とても意義深い時間になりました。