カナダパビリオンは、「氷山の中で体験する再生」がコンセプト。春に氷が溶けていく川の風景をモチーフにしたという外観は、白を基調に赤い「CANADA」の文字が際立っています。

 

私は事前に予約をして訪問しましたが、入館までにはおよそ45分待ち。予約なしの列は120分待ちという表示もありました。夕方ということもあって処理が追いつかず、全体的に列が滞っていた印象です。せっかく予約をしていてもなかなか進まない列には、正直少しストレスを感じてしまいました。

 

ただ、そんな中でもちょっとした心の和みが。 入り口で予約チェックをしていた男性がとてもフレンドリーで、子供に向かってQRコードリーダーで撃つふりをしてくれるなど、遊び心たっぷりの対応に子どもは大喜びでした。

 

 

 

  入場後は専用端末でAR体験!

 

パビリオンに入ると、まずはスタッフによる簡単な説明がありました。「フランス語の方は?」という問いかけもあり、英語とフランス語が公用語のカナダらしい配慮を感じました。

 

そしていよいよ、AR体験のスタート。
 

1グループにつき1台、しっかりした持ち手のついた端末が貸し出されます。これが意外と手に馴染みやすくて、子どもが使っても安心。形はまるで横に広い玉子焼き器のような…。

 

冷んやりとした室内には、いくつもの氷山のようなオブジェが並んでいます。このオブジェに端末をかざすと、ARによる映像が現れるという仕掛け。カナダの自然や文化、エンタメ、歴史など、さまざまなトピックが飛び出してきます。

 

 

特に子どもはこの「探してかざす」という体験が楽しかったようで、夢中になって歩き回っていました。端末の反応にはちょっとコツがあって、ゆっくりじわーっと動かすと、ちゃんと映像が現れます。大人も一緒になって楽しめるインタラクティブな展示でした。

 

 

 

  技術と体験のバランスに感心

 

このAR体験は、実際に手に取って動かしてこそ、その面白さが伝わる仕組み。氷山のようなオブジェに端末をかざすと、画面に鮮やかな映像が現れる瞬間は、思わず「おおっ」と声が出てしまいます。何が映るかは実際に行ってからのお楽しみということで、今回はあえて映像出現後の写真は載せないことにしました。

 

端末の操作や貸し出しに時間がかかるぶん、列の進行がゆっくりになることもありますが、それを差し引いても体験価値の高い展示だと思います。

 

ただ「見る」のではなく、「自分で動かして発見する」プロセスがあると、記憶にも残りやすいですね。

 

 

カナダパビリオンは、未来に向けたテクノロジーの可能性と、多様な文化への敬意が込められた空間でした。氷の中に秘められたカナダのメッセージには、私自身とても惹かれるものがありました。

 

ただ、端末の貸出などに少し時間がかかるようなので、予約がある方も時間に余裕をもって訪問するのがおすすめです。

 

 

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