
少し前に訪れたアラブ首長国連邦(UAE)のパビリオンについて、感想を残しておきたいと思います。
私が訪れたのは、比較的空いていた日でした。事前予約を取っていたのですが、予約の有無にかかわらずどんどん入館できていました。
まず驚いたのが、パビリオンの入り口に敷き詰められていたナツメヤシの種!香ばしくほんのり甘いような香りがして、踏むとザクザクと心地よい音。思わず「自宅のアプローチに敷いてみたいかも」と思ってしまいました。でも…芽が生えたりはしないのかな?
建物の第一印象は、「神殿」?
中に入ると、ふわっと鼻に届くのは「ござ」っぽい香り。懐かしさを感じる人も多いのではないでしょうか。館内はとても天井が高く、柱が並ぶ空間はまるで神殿のようです。
UAEパビリオンはナツメヤシの木にインスパイアされたデザインで、90本もの柱が象徴的に立ち並んでいます。その素材はナツメヤシの廃材を再利用したというサステナブルな設計とのことです。
担当者との対話も魅力のひとつ
UAEパビリオンの特徴は、「人との対話」にあると感じました。
館内のあちこちにスタッフの方が立っていて、展示の内容を説明してくれたり、質問に答えてくれたり。おそらく毎日何百回も同じ質問に応じていると思うのですが、みなさんとても明るく、親切でした。
あらかじめ決められた映像を一方的に見るだけの展示よりも、スタッフとの対話を通じて理解を深められるこの形式のほうが、個人的にはずっと印象に残りました。
映像コーナーは座って鑑賞
奥のほうには、絨毯に座って鑑賞できる映像スペースもあり、UAEの自然や伝統的な暮らしなどが色鮮やかに映し出されていました。
カタールのパビリオンでも同様に、座って見る形式の展示がありましたが、こうしたスタイルは、中東の生活様式などが背景にあるのかもしれませんね。
おみやげもやっぱり「ナツメヤシ」!
出口付近にはギフトコーナーもあり、やはりナツメヤシ関連の商品が充実していました。ナツメヤシはいろいろな活用方法があるんですね。
写真は撮れなかったのですが、ナツメヤシをモチーフにしたカプセルトイも設置されいてびっくり。
UAEパビリオンは、派手さよりも「深く伝わる」展示が印象的でした。建築、香り、人との交流、文化的な演出などが静かに記憶に残るパビリオンだったかなと思います。