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「また磯に行きたい!」

という子どものリクエストに応えて、急きょ磯あそびに出かけることにしました。春の気配も近づく中、まるで5月のような陽気。上着もいらず、春とは思えない暖かさで、お出かけにはぴったりの気候でした。

 

ただし、この日は潮の状態があまりよくなく、干満差がほとんどない日で、正直、「今日はあまり楽しめないかもしれないな」と思っていました。

 

海に着いてからがっかりされてしまうのもかわいそうなので、事前に潮のことは何度も説明したのですが、それでも行きたいという子どもの気持ちは変わらず。そんな強い思いに背中を押されて出発することにしました。

 

とはいえ、気温が高かったおかげで水の冷たさもそれほど気にならず、むしろひんやりして心地よいくらい。のびのびと自然とふれあえた一日になりました。

 

 

  自然史博物館のイベントがきっかけで、磯に夢中に

 

実は昨年、大阪市立自然史博物館の「やさしい自然観察会」に参加したのが、うちの子の磯あそびデビューでした。「海べのしぜん」というイベントで、磯の生き物に詳しい先生たちと一緒に生き物探しをしながら学べる、とてもわかりやすくて楽しい内容です。

 

その体験以来、すっかり磯の世界に魅了され、昨年は何度も磯に出かけました。今年に入ってからも「また行きたい!」と繰り返し言われていて、「暖かくなったら行こうね」と話していたのですが、今回の磯行きはまさにその願いが叶ったリピートの機会でした。

 

今回はもちろん解説してくださる先生はいないのですが、「この貝はこの前の『貝に沼る』展で見たやつかも?」なんて言いながら、夢中で探していました。潮だまりもほとんどないし、生き物はあまり見つからないかも…と思いきや、子どもはしっかりカニやヤドカリを発見して大喜びでした。

 

見つけた貝殻や小さな生き物は、透明の容器に入れて観察します。ちなみに我が家では、こういうとき味付け海苔の空き瓶が大活躍。透明なので中がよく見えるし、安定感もあって便利です。専用の観察用具はちょっとお値段が張るので、こういう身近なもので代用できると助かります。

 

小さなカニがいっぱい

 

 

  磯あそびを楽しむための備え。安全対策と「もしも」への意識も大切に

 

この日は本当に日差しが強くて、春とは思えないほどの暑さ。磯には日陰がほとんどないので、帽子・水分補給・こまめな休憩は必須です。

 

子どもには今回もライフジャケットを着せて、安全面も万全。岩場は滑りやすいので、大人も気を抜かず慎重に行動しました。

 

また、海岸ということもあって、万が一の津波のことも少し考えました。土地勘がない場所なので、もしものときにどこへ逃げればいいのかやや不安もあります。いざというときに慌てないよう、近くの高台や避難経路を一応確認しておきました。

 

子どもには、「南海トラフ地震だった場合、津波は地震発生から40分後くらいに来るらしいから、落ち着いて逃げたら大丈夫」とだけ伝えました。あまり怖がらせたくはないけれど、頭の片隅にあるだけでも違うかなと思っています。

 

また、事前にネットで磯にいる危険な生き物についても少し調べておきました。ヒョウモンダコやガンガゼなどの写真を見て、「これは触っちゃダメだね」と話しながら確認できたのはとても良かったです。

 

そして今回もやっぱり…ウミウシには出会えませんでした! 私は磯に行くたびにずっと探しているのですが、目が養われていないのか、場所の選び方がよくないのか、なかなか難しい…。それでも「いつかはきっと見つけたい」と思いながら、毎回ちょっと期待して探しています。

 

 

  潮が引かなくても、春の磯には発見がいっぱい!

 

今回のように大潮でなくても、天気がよければ磯は十分に楽しめます。干満差が少ない日でも、生き物との出会いはしっかりあるし、何より自然の中で体を動かせるのは気持ちがいいものです。

 

ただ、やはりもっと潮が引く日であれば、さらに多くの発見があるはず。次こそはタイミングを合わせてリベンジしたいと思っています。