娘の都合により、先週の土曜日から今週の日曜日まで猫
を預かっている。
十八才の猫である。老描🐈である。
動きも緩慢(かんまん)で、のっそのっそという感じで歩く。
我が家の娘の部屋と納戸(なんど)の間しか移動しない。
たま~に気が向いたようにリビングにやってくるが、
すぐに娘の部屋に戻ってしまう。
すっかりおばば様👵である。
猫はいつも娘
のベッド🛏の上でゴロゴロしている。
娘の部屋のドアは開け放したままにしているので、廊下(ろうか)を通りしなに、
ふと娘の部屋に目をやると、猫
と目が合ってしまう。
猫はいつも、寝っ転がったまま、こちらをじいっと見ているのである。
その眼差(まなざ)しは、相手をして欲しいという、
彼女の要求を意味している。
忙しい時は、なるべく猫🐱と目を合わせないように視線を逸(そ)らして、
さっと娘の部屋の前を通り過ぎるのだが、
二、三回に一度の割で彼女の要求に応(こた)えてあげる。
ひねもす、することもなくウダウダして退屈であろう彼女が気の毒で、
時には相手をしてあげなければなぁと思ってしまうのだ。
ブラシで毛を梳(す)いてあげると、
気持ち良さそうに体中の力を抜いてだらりと伸びる。
単純で可愛いいのう、と思いながら毛を梳いているのだが、
彼女はいつまで経(た)っても、もういいよ、という合図を出さない。
永遠に気持ち良さげに伸びるつもりでいるらしい。
きりがないので、暫(しばら)く毛を梳いてから切り上げると、
えっ、もう終わるの❓どこ行くの❓という顔をされる。
人間にはいろいろとやることがあるのである。
ごめんよと後ろ髪引かれる思いで、娘の部屋を後にするのだが、
見つめてくる猫の視線👀はあえて見ないように目を逸らす。
あともう少ししたら、娘のマンションに連れて行ってあげるからね。
あと三回寝たら、マイホーム🏠に帰れるよ、猫❕と心の中で思う私
であった。
今日はとりとめもない猫の話でした。
終始(しゅうし)、私の視点からの話でしたが、
猫は一体、この状態をどう思い、どう受け入れているのでしょうか?
己(おのれ)ではどうにもならぬ、この我が身……
と思いつつ嘆(なげ)いているのでしょうか?
ともあれ、
無事に娘の元に彼女を連れて行くというミッションを終わらせなければ、
猫が気になって仕方がない私なのでした。