昨日、一年ぶりぐらいで、映画を観に行く。

コロナのこの時期だが、

観たい映画が何本かあり、

レディースデーの昨日、映画館へとでかけた。

 

午前中に、東欧映画『異端の鳥』を観る。

暗い映画だとは分かっていたが、

映画の上映時間が近づくにつれ、不安に。

始まってみると、不安は的中。

映画冒頭から、ミンクが生きたまま焼き殺される。

「❕」 絶句‼

出てくる動物が次々と残酷に殺されていく。

途中で、もう止めてくれー❕ という気分に…。

 

第二次世界大戦下の東欧が舞台だと思うが、

描かれる、田舎の村や村人の雰囲気が、

まるで中世の暗黒時代そのもの。

迷信深くて、粗野で無知で、残酷で、本能に忠実で、

弱者を痛めつける事に、何の躊躇(ちゅうちょ)も痛みも感じない人々。

他人の心や身体の痛みに対する共感力は、ない。

 

「少年の地獄めぐり」という映画の説明は、もう言葉そのまんま、その通り。

私利私欲にまみれ、悪意に満ちた人々の間を、

生き延びるために渡り歩いた少年は、

とうとう、残酷な小児性愛者の男の手によって、

身体を、心ごと深く傷つけられる。

 

観終わった後、ぐったりと疲れた。

映画のユーザーレビューを読んで、

解釈を知ると、なるほどと思い、心が少しは安らかになった。

混乱していた考えが整理され、多少、気持ちが落ち着いた。

 

気になった事が一つ。

主人公の少年役を演じた子どもは、

この映画での演技がトラウマになりはしなかっただろうか、ということ。

私が親だったら、このような映画に、絶対に我が子を出演させないだろうと思う。