辞書を引く:例  「論」の三段活用。 | 猫と病気と頭ン中と。

猫と病気と頭ン中と。

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猫、病気の事、日々の出来事などなど。

皆さんは、国語辞典って利用されますか。
パソコンや携帯、スマホ等で文章を書く機会が多い中、簡単に漢字が変換出来る昨今では、勉強する必要が無くなると、あまり使用しない方も多いのではないでしょうか。

以前、ある小説家さんが、
「厳密に言うと、日本語の意味って出版社ごとに違う」
というような事をどこかのエッセイで書いていらっしゃいました。
私は、ふーん、そんなもんか、と思いながら何となくそのことが心に残っていたのですが、
ある時、書店で「新解さんの謎」赤瀬川源平さん著、
の文庫を見付け、カバーの後ろの紹介文に引き付けられ、購入してみました。

こ、これは…。
学生時代から、辞書を引くのが好きだった私は、衝撃を受けました。
早速、新明解国語辞典を購入。
ホントは第四版が欲しかったけど、書店では既に第五版になっていて、少々残念ではありましたが…。
(実はその後、思いがけない方法で第四版を入手する事が出来たのですが、それはまた別の機会に)

えーと、例えば。こんな感じで、普通の国語辞典だと、簡潔な説明が多いのですが。

【論説】 意見を述べた文章。
【論戦】 激しく議論し合う事。
【論争】 自説を主張し、互いに論じ合う事。

新明解国語辞典第五版では。(一部抜粋)

【論説】 [時事的な問題などについて]自分の意見を述べること。
【論戦】 考えの対立する者がそれぞれ自分の意見を述べ、はなばなしくやりとりすること。
【論争】 意見の違う者が互いに自分の説を譲ること無く主張△する(し、ついには第三者から見れば
      どうでもいいことまで議論し合う)こと。(注・太字みみこ)


…ああ、タックルとか生テレビとか。

三段目の( )内に、真実を見た気がしました。
恐るべし、新解さん。

あ、因みに上の例は、赤瀬川さんの本ではなく、自分で見付けたものです。
また何か見付けたら、ご報告させていただく、かも。



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