〜茜side〜
お水取ってくるって言ってたよね?
それにしては遅い…
混んでるから仕方ないけど心配...
顔の火照りは冷めないものの意外と私は冷静だった。
探すついでに私もお水を貰おうと席を立った。
この時は、この後あんなにも後悔するなんて思ってもいなかった
歩いていた時、視界の右側にあった1つの扉が開いた。
『おっと...』
急に開いたからびっくりした...
『え、先輩...?』
何と、その中から出てきたのは先輩だった。
「っ...!」
『先輩、ここの従業員さんなんですか?』
私がそう尋ねると首を横に振る。
『じゃあ、以前働いてたとか...』
これも首を横に振る。
『んー、あ!お知り合いの方がいる...とか?』
「...」
私がそう言うと先輩は黙ったまま俯く。
『先...輩...?』
そのままゆっくりと頷いた。
『そうなんですね!こんな所で働いているお友達がいるなんて羨ましいです...!』
敢えて何も察してないかのように、何も気づいていないかのように明るく振る舞ったけど、内心はドキドキしていた。
きっとさっき先輩は何かあったに違いない...
『じゃあ、席戻りますか...?』
ガチャ...
「あ〜!まだいたんだ!何?ねるのこと待ってくれてたと?」
「っ!」
『え?』
続いて扉の中から出てきたのは髪が長くてほわほわとした可愛らしい女性。
私は胸騒ぎがした...
「隣は...っ誰?この人」
一瞬睨みつけるような表情で私のことを見つめてからその人は先輩にべったりとくっついた
「りさの後輩ちゃん?もう、びっくりしちゃった〜可愛い子だったから」
チュ...
『...!』
え、どういうこと?
「...守屋さん...!」
『先...輩』
「違うんだって...あいつは」
『先輩、先輩さっきのは何だったんですか?あれだけ思わせ振りな態度とっといて彼女さんいらしたんですか?彼女さんも可哀想ですし...私の気持ちだって...私の気持ちはどうなるんですか!』
先輩の彼女でもなんでもないのに、
あんなだった1回のことで...
あぁ、勘違いしてるのは私の方じゃん...
でも、それでも私にはあの1回が大切だったんだよ...
─続─