リオン さんからリクエストをいただきました☺️



リクエストありがとうございました<(_ _*)>





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いつもは暗いレッスン室が今日は電気がついていて明るい。今日は私より先に誰か来ているみたい。



いつも私が一番乗りなのに私より先に誰が来ているんだろう...と不思議に思いながらも扉を開ける。





《全て失っても手に入れたいものがある〜♪》





扉を開くと聞き慣れた曲が聞こえてきた。



あの後ろ姿は...てちだ!






鏡の前で一生懸命踊っているてちは私が来たことに気づいていないようで、そのまま踊り続けている。



それだけこの曲に集中して入りこんでいるということか...



今日もかっこいいな〜なんて思いながら見ているけど、今日はなんだろう、ちょっとだけいつもと違う、少しだけキレが悪いような...






《吠えない犬は犬じゃないんだ〜♪》





曲が終わってへなへなと座り込むてちに鏡に映らないように背後からせまって手で目隠しをする。



長『だ〜れだ!』


平「っえ、ねる!?何で?いつきたの!?」


長『んー、2番のサビ前ぐらいかなぁ』


平「嘘...全然気づかなかった...ゴホッゴホッ」


長『咳...てち風邪?大丈夫?』


平「多分、花粉かな?わかんないけど」


長『そっかぁ...』





私がそう言うとしばらくの間沈黙が続いた



なかなか会えなかったてち


久しぶりのてちに抑えていた気持ちが溢れ出てくる






長『てちと会うの久しぶりだね』


平「そうだね」


長『ねぇ、てち、ぎゅってしていい?』


平「おいで?」






私がぎゅっと抱きしめると優しく抱き返してくれるてち



あったかい...



メンバーに抱きつくことや抱きつかれることも多いけど、やっぱりてちが1番落ち着く




実は私たちは結構前から付き合っている。最近はお互い忙しくて会えてなかったのだけれども...



しばらくして顔を上げるとほんのりと頬が赤く染まったてちと目が合う。





私たちはしばらく見つめあった後、どちらからというわけでもなく引き寄せられるようにして唇を寄せ...










ガチャッ...










『「.....!!」』




扉が開かれた音で私たちははっと我に返る。



そう、ここはレッスン室。



いくら会えてないからといってこんなところでてちを求めてしまうなんて...








織「あっつ〜〜い」

齋「もう半袖でいいよね〜」



そんな会話をしながら入ってくるメンバー達。



守「あ、もしかして邪魔しちゃった〜?」



私達を見つけたあかねんがニヤニヤしながら聞いてくる。


実は私たちが付き合ってることはメンバーのみんなも知っている。




長『だ、大丈夫!』


守「ごめんね〜」




私は火照った顔を冷まそうと廊下に出た。







そうこうしているうちにレッスンが始まった。










「...平手!さっきと同じミスだ!」


平「すみません...」



なんだか今日はてちのミスが目立つ。


しかも少しふらついているような...心配...




「15分休憩!」





休憩という声を聞いて今すぐにでもてちのもとに行こうとしたが、マネージャーさんに呼ばれてしまった。




「長濱さんは...日に...と...の出演が...では詳しい話は後で連絡します」



てちのことが心配でマネージャーさんの話が全く頭に入ってこない。


ダメダメ、ちゃんとしなきゃ...








結局てちのことが頭から離れず、急いでレッスン室に戻るとてちはあかねんと話していた。




守「てっちゃん...今日のてっちゃん変...大丈夫?」



平「ハァハッ...だいじょ...」


そう言ってゆっくりと立ち上がったてちの身体は左右にゆらりと揺れて、地面に叩きつけられる。






バタンッ...





守「...ってっちゃん!」

長『てちっ!』


私は急いでてちのもとに駆け寄っておでこに手を当てた...


長『...熱っ...』

菅「っ!休養室までみんなで運べる?」

守「わかった!」

菅「ありがとう!先生とマネージャーさんに伝えてくる!」
















守「じゃあ、ねるはしばらくここにいてくれる?」

長『わかった』



てちを寝かせ、皆が出ていった後、借りてきた体温計で熱を測った。



ピピピッ...ピピピッ...


38.7℃


長『熱高い.....』


苦しそうな表情で眠るてちに水で濡らしたタオルをおでこに乗せ、汗を拭き取ると少しだけ表情が柔らかくなった気がした。


長『無理しちゃダメだよ...』


















なんだろう...


心地よい...


ふわふわの雲の上でお昼寝してるみたい...





長『ハッ...!?』



私はハッと目を覚ます。

あれ、私って一体...



平「ふふっ...狸みたい...」


優しく私は頭を撫でられている。
ゆっくりと顔を上げると横になったまま、穏やかな表情で微笑むてちがいた。



あ、そうだ...私、てちの看病で...

嘘、寝ちゃってた!?




平「あ、起こしてごめん...ねる、最近ちゃんと寝てる?」

長『...寝ちゃってごめん、大丈夫だよ』

平「ちゃんと寝なきゃダメだよ?...ゴホッゴホッ」

長『ってち!...大丈夫?』

平「大丈夫大丈夫」

長『てちこそ、しっかり休まなきゃ...』

平「そうだね、これ以上みんなに迷惑かける訳にもいかないしね」

長『みんな、てちのこと迷惑だなんて思ってないよ?だから、ゆっくりでいいからね?』

平「ありがとう、ねる」




そう言って優しく私の頭を撫でてくれるてち。


てちの顔を見ているだけで好きが溢れてくる...


私は堪らずてちに顔を近づけていった。





ピトッ...





長『...!?』



私の唇にてちの人差し指が当てられる。




平「今日はダメ」

長『1回だけでいいから...?』

平「っ...上目遣いとかずるい...可愛いけどダメ、ねる...私のせいでねるにしんどい思いはさせたくないなら」


長『はーい』


平「ねると話してたいけど、ねるにも移しちゃいけないしレッスン戻っておいで。みんなにもありがとうって伝えといてくれる?」


長『うん!じゃあ、てちが寝るまでいるね?』


平「わかった、おやすみ...ありがとねる」







そう言って再び目を閉じるてち。



こんな時でも私たちのことを考えてくれているてち。



てちはこんなにちっちゃい背中でどれだけ大きなものを背負っているの?



少しは私たちがそれを取り除いてあげられないかな...








しばらくするとスースーと寝息が聞こえてきた。



てちはダメって言ったけど、てちが眠った後にキスしちゃったんだ




てち、ごめんね








私はてちを起こさないように静かに部屋から出ていった



てち、早く元気になってね?








END