前回のブログ の続き…


早朝、病院に着いたのは8時前。

もうすでに、予約外の受付は約20人待ちの状態。

仕方ながない、大きな総合病院。

何時間待とうとも、見てもらえるだけ有難いと思わねば。

まさか四重にしたブツがもれたりしていないよな?と何度か鞄を確かめる。

よしよし、今の所、運搬には成功している。



受付を済ませ、今度は看護師からの事前の聞き取りがあった。

二月にここに来た経緯、また今回の状態を詳しく説明した。

そこで、今回来院した理由の大元である、血の粘液便を持参している事を告げたとたん、
看護師の口元が一瞬ピクッと動いた。

看護師「え、え、あぁ、今日、それをお持ちなのですね。…分かりました。今は見せなくても大丈夫です。中で先生に診てもらってください。」




やっぱり、実際にブツをトイレから拾い上げて持ってくる人なんて、旦那の言う通り頭のオカシイのだろうか。

恥ずかしいことなのだろうか。


いや、でも…ここまで持って来ておいて、見せなかったら、その後、絶対後悔する。

私はこの怪しい血の粘液便を先生に診てもらい、検査して欲しいのだ。

自分の体の事、恥ずかしいなんて言ってられない。

実際に二月に、ここの病院で、
お尻どころか、そこからカメラを入れて中の中まで見られてるんだから、今更、羞恥心のある乙女感を出してどうする!

捨てされ、私の中の微量な乙女を!
羞恥心なんて、くそくらえだ。


診察前に、一人で何かと戦い、何かに打ち勝った。


脳内で、勝利のゴングが鳴り響く中、意外に早く診察室前への呼び出しがかかった。

診察室の前に掲げてある医師の名前を見て、驚いた。

この大きな総合病院の中でも、なかなかの上の方にいる先生だ。

消化器内科のトップ。

ひ、ひぇーーー。

こんな先生から、しかも意外に早くお呼びがかかるなんて、私、もしかして重症??

診察前は嫌な事ばかりが頭に浮かぶ。


「ひばりまるさん、診察室にどうぞーー。」


私は緊張が身体から溢れながらも、なんとか診察室のドアを開けた。

ドアを開けた途端から、先生の放つ違和感のようなものを感じとった。

先生がこっちを一切見ない。

見ているのは、私の問診票と、二月の大腸カメラの結果画像。

重病で目を合わせにくいのか??言い出しにくいのか??


私「あのぅーーー。」


とりあえず、声を出して見た。


すると、先生が、私がここに来た経緯のまとめを話だし、
「ーーーーーーーという事で、来られたんですよね?あってますか?」と聞かれた。

私は、自分の口でちゃんと先生に一から説明したかったのが、まぁ、しっかり問診票を読んだってことかな?と思い直し、

「はい。で、あの、実は、昨晩の………」と、例のブツを持って来ている事を話そうとした瞬間、

その先生は、私の発言を遮り、

「これは、二月の大腸カメラの結果ね、で、ベラベラー、ベラベラーー、なので、大丈夫ですよ。」と言った。


ん??


私、まだ、何も言ってないのに、もう結論?診断でたの?大丈夫??って、何が??


そのスピードについていけず、心がモヤモヤしたが、これだけは診てもらわないと。ここまで運んだブツを、どうか先生に献上しなければ…。

先生のペースに飲まれながらも、なんとか必死に食らいつき、

鞄から例のブツを出そうとした時、

先生から


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度肝抜かれた!!


ここまで人の話を聞かない医者っているんだな。


とりあえず、わけわからないが、大丈夫なんだよね?私??そう言ったもんね。

だって、もう帰れって言ってる。


実際は、「もう帰っていいですよ。」だが、私には、

「早く帰れ。仕事がまだまだ山積みなんだ、こんなウ◯コを持ってくる変態患者に付き合っている暇なんてないんだよ、バーカ。」に聞こえた。


そうか、入った時に感じた違和感は、
「ちっ、くだらない患者が来やがった。」感が漂っていたからだと分かった。
(実際は違うとは思うが、私にはそう思えた。)


はぁ。


なんだ、この疎外感。

これまでに味わったこのないような疎外感。そして、屈辱感。虚無感。

とりあえず、待ち合いのイスにへたり込んだ。

なんの為にここまで来たのか。

今の私の状態の話をじっくり聞くよりも、二月の大腸カメラの結果が良好な事を重要視するなんて…。

データが良ければ、目の前の患者が不安がっていても、関係ないのか?

私の昨晩のお腹の痛み、あの血のついたブツはどうでもいいのか?

モヤモヤ

モヤモヤ


その後、事務関連のお姉さんが、何かを言いに来たが、抜け殻の私は一切覚えていない。


人に自分の想いを受け入れてもらえないって、こんなに悲しい事なんだ。


涙が溢れた。(←いい年こいて笑)

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周りからみたら、この子はきっと重病で、治らない病気なんだな、と思われたかもしれない。

周りの人のかわいそうに…という視線が、さらに痛かった。



大丈夫と言われたのに、病院に行く前よりずっと悲しくて、心が辛かった。



とりあえず、家に帰り、仕事から帰宅した旦那に話を聞いてもらった。

あまりに魂の抜けた私に、旦那は、

「先生が、ブツを診なくても、自信をもって大丈夫っていえる大腸なんだよ、ひばりるまるの大腸は。きっと、二月から下痢や腹痛が続いてたら違うんだろうけど、二月から飛んで八月だから、きっとそういう事も含めて問題ないんだよ。良かったと思おう!な?」

と励まされた。

確かに、大きな病気じゃあありませんように…と思って行って、そうじゃなかったんだから、それでいいはずだ。

一番望んでたのは、身体が何もない事で、ウ◯コを診てもらうことではない。

そうだ、いつの間にか、ウ◯コを見て欲しいだけの変態に成り下がっていた。

そう思い直し、立て直した。

そして、例の大事に大事に運んだブツは、私の悲しみと共にゴミ箱へ捨てさり、忘れる事にした。



PS.前回のブログで、心配のお声を頂き、ありがとうございます。
今は何もなく、元気にやっているので、ご安心ください!!

ウ◯コは、もう運ばないが、
ウ◯コの話はこれからもする。

ウ◯コウーマンひばりまる、今日も元気です!!