前回からの続き
・情報はお客様の方が詳しい場合もある
・価値観の共有が大切であるなどと
前回、仲介の仕事について書きましたが、その続きです。
契約は一方的では成り立たない。
つまり、中立なスタンスでジャッジする事が出来るかどうか。
ここでいう中立とは道徳的な事、思想的な物とは少し違います。
傲慢なオーナーに対して何も言えないようなただのイエスマンである不動産屋は、
借主にとっていいエージェントであるわけはありません。
借主の過剰な要求をのみを伝え、貸主を振り回し、代理人を疲弊させてばかりいたら、
契約がまとまらないばかりか、駄目な仲介人と判断されます。
ここは貸主の言い分が間違っている、
ここは借主の要求が一方的であるという事を判断できるか。
次に、それを伝え、納得してもらう事が重要になります。
あなたの常識は世間一般の非常識なんですよ。
そんな事では皆にソッポを向かれますよという事を、気分を害されないように伝えるのは、
難しいといえば難しいですし、割と容易にこなす人もいます。
喧嘩の仲裁が出来る人であれば、不動産の経験が浅くても出来ると思います。
不動産屋というと口から出まかせばかりというイメージもあるかもしれませんが、
実際はそんな天才的に喋りの上手い人間には殆どお目にかかりません。
もしくは、その場で言いくるめられたとしても、冷静になってから、
「あの野郎、調子のいい事ばっかり言いやがって」となり、結局、人としての信用さえも失います。
最低限の清潔感やキチンと伝える事の出来る能力は大切ですが、
饒舌はペテンや軽さと紙一重です。
寡黙が良いとはいいませんが、気を付けなければなりません。
また続く
遠藤康志