年度末に向けて新築マンションがたくさん出来つつありますね。
震災の影響で昨年竣工予定が今年度末にずれ込んだ例も多いと思います。
賃貸仲介の現場では最も遅い情報が入ってくるわけですが、街を歩いていても建設中の現場を多く見かけます。
完全な供給過多で、フリーレントでの誘致合戦となっている現状は数年前からの事だと思いますが、
1年未満の早期解約違約金として、フリーレント分というのはまだ理解出来ますが、
礼金があった物とみなして、1年未満の早期解約違約金として3ヶ月の支払い義務が生じるという契約がありました。
大手PM会社さんの提案でしたが、非常識さにびっくりしました。
フリーレントで奪って、違約金で縛るというのはいかに商品としての価値が無いか、
差別化が図れていないかの証しだと思います。
尚かつ、保証会社の審査が通って絵に描いたような「属性」の良い入居者の絶対数というのはどれだけいるのか、疑問です。
過去には2003年問題というのもありましたが、
フリーレントの慣習はオフィスの誘致合戦から住宅に波及した物だと認識しております。
2003年問題 以下引用
旧国鉄用地の再開発などにともない、
東京都心における大規模オフィスビルの竣工が2003年に集中したことから、
賃貸ビル市場が大幅な供給過剰に陥り、空室率の増加や賃貸料の低下といった混乱を引き起こすとされた問題。
大規模ビル間の競争はもちろんのこと、中小規模ビルの競争力の低下も大きな問題となった。
今後の賃貸住宅の付加価値の付け方ですが、室内設備に関しての差別化はもう難しいと思います。
室内に欲しい特別な設備なんてもう無いんじゃないでしょうか、乱暴に言えば全て同じです。
最近のトレンドとして共有スペースの充実(ジムスペース、シアタールーム、プール、ゴルフレンジ、パーティールーム等)がありますが、
これらが入居者の解約を防ぐとは思えません。
大体どこのマンションも共有スペースは閑散としており、
新宿のマンション内のプールで出勤前に颯爽と泳ぐ女性というのはあまりイメージが湧きません。
管理、運営のプロがキチンと運営しなければ一部の方が専有して、
大多数の方にとっては馴染みにくいスペースとなってしまう気が致します。
長くなってきたので次回に続きます・・・
株式会社ミミ・コーポレーション
代表取締役 遠藤康志