2018年1月17日
西宮北口にある
兵庫県立芸術文化センター 神戸女学院小ホール
で行われた
阪神・淡路大震災、東日本大震災、熊本地震チャリティーコンサート
Bright Lights, Spring Concert vol.3 -輝きの響きとともに-
に参加しました。
阪神淡路大震災からもう23年、いや、まだ23年。
神戸市では数年前から震災を経験していない市民の割合が4割を超えています。
時と共に風化していく震災の記憶。
辛い思い出だから忘れたい、というのもあるでしょうが…
今でもまだこうして気にかけてくれている人がいる、
というのは被災者の一人として単純に嬉しいです。
コンサート会場は約400人収容の小ホールで
木をふんだんに使った温かみのある落ち着いた感じです。
ステージの周りをぐるりと360度客席が囲んでいます。
傾斜があるので前列の人も気にならず、とても観やすいです。
コンサートの内容も会場と同じく
温かみのある、思いやりがあふれた素敵なコンサートでした。
第1部はオーボエの白木直人さんとピアノの三浦栄里子さんの二重奏
次にピアノの谷口博章さんの演奏で会場内を引きつけて
関西学院グリークラブの合唱で大盛り上がり。
関西学院グリークラブのみなさんは伴奏、マイクなしで
歌声だけなのにすごい迫力があります。
出演は20名ほどだったので選抜メンバーなのでしょうか？
第2部は八神純子さんと大江千里さん
まずは八神純子さんの登場
小さい体のどこにそんなパワーが
と思うほど、艶やかで伸びのある素晴らしい歌声です。
圧倒的な声量と歌唱力で、アカペラでも充分伝わります。
普段からボイストレーニングを欠かさないんでしょうね～
現在はアメリカ・カリフォルニア州在住の八神さん。
阪神淡路大震災のちょうど1年前の同じ日、
1月17日にロスの自宅で震災にあわれたそうです。
阪神淡路大震災のニュースを目にした時は、
自身も経験したノースリッジ地震から1年経ちました～
というニュースだと思ったそうです。
阪神淡路大震災の時に駆け付けようと思ったものの
友人の「今は歌って感じじゃない」の一言で諦めたとか。
それをずっと後悔していて、今では東日本大震災の被災地を回り、
復興支援活動も行っています。
続いて大江千里さん
現在はニューヨークでジャスピアニストとして活躍中
演奏前に頂いたファンからの手紙を読み上げる際に
思いがこみ上げて言葉に詰まっていたのが印象的でした。
千里さんは震災当時、関学OB会を通じてボランティア登録し、
香櫨園の小学校で炊き出しのお手伝いをしていました。
その頃の思い出も今回語っていました。
千里さんの全身を使って奏でるピアノの演奏は楽しそうで
観ているだけでワクワクしてきます
新曲の「Indoor Voices」はインストゥルメンタルですが、
まるで歌詞が聞こえてきそうな
情緒のある素敵なメロディアスな曲です。
始まりはあれ？ジャズじゃない？？
と思ったけど、
途中からはジャズアレンジもあったり。
そして八神さんと千里さんの共作「さくら証書」は
八神さんの咳で演奏ストップ
八神さんは「咳で止めたのは初めて～」と言いつつ
ストップした代わりにその作成秘話を話されました。
最後は演者、観客一緒に「上を向いて歩こう」を歌って終了。
帰りのロビーでは八神さんや千里さんを始めとする
出演者全員で募金活動をされていました。
過去から今日現在、そして未来へ―
日々大切にしながら毎日を繋げていかないといけないと
改めて感じたコンサートでした。
開催して下さって本当にありがとうございました。
神戸新聞社によるコンサートの記事です↓
https://www.kobe-np.co.jp/news/hanshin/201801/0010906270.shtml
【演奏曲】
第1部
大島ミチル：NHK連続テレビ小説「あすか」のテーマより「風笛」
マルチェロ：協奏曲ニ短調より「アダージョ」
ヴィヴァルディ：「四季」冬より「ラルゴ」
ショパン：練習曲 作品10-3「別れの曲」
ショパン：練習曲 作品25-12「大洋」
Barbershop Shoutime!
「Sound Celebration」
「So Much In Love」
「I've Been Working On the Railroad」
「Come On Get Happy」
「One Moment In Time」
ポール・サイモン：「明日に架ける橋」
第2部
KAZUKI/八神純子：「明日の風」
三浦徳子/八神純子：「みずいろの雨」
Senri Oe：「Scribble」
Senri Oe：「Indoor Voices」
八神純子/Senri Oe：「さくら証書」
永六輔/中村八大「上を向いて歩こう」