語学留学時代のルームメイトのお話。
前編からの続きです。
前編はこちらから➡️壊れていったルームメイト 前編

Lさんの部屋を明け渡すよう、大家さんが
Lさんに告げた日は、何かが起こるだろうと、
ホテルに避難して一泊した私。

翌日、大家さんと連絡を取りました。

警察が来て大変だったよ、
でももう彼女出て行ったから大丈夫だよとの事。

警察〜!?
何があったんやろう?

早速マンションに戻って、Jさんに
詳しく聞こうと思い、リビングに足を踏み入れた途端、

唖然としました

リビング中にソースのような物が撒かれた跡。
ガラスの立派なダイニングテーブルは割れていました。
私の部屋は、ドア付近に靴を避難させてたのですが、
そこに水が入って来ていました。

Jさんは、会うなり、

昨日、めちゃくちゃ怖かったよ〜
と駆け寄って来ました。

夜、Jさんの部屋の外から、大声で
またLさんが、彼女を罵り続け始めたので
大家さんに電話を掛けたそうです。

大家さんは、大家さんの弟と駆けつけ、
Lさんをなだめようとしたそうですが、
Lさんの興奮は収まらず、キッチンの水を撒き散らしたり殴りかかって来たので、
(彼女は体格よかったので力、強かったと思います)警察を呼んだそうです。
警察が五人くらい来て、Lさんは羽交い締めにされ
連行されたとの事。

後日、Lさんがどうなったかというと、

大家さんは、元旦那に連絡を取ったけど、
身元引き受け人になりたくないという事で、
Lさんの実の弟さんに連絡を取ったそうです。


そして


精神病院に入れられたという事でした。



その事件の後、私は、自分のマンションに
戻るのが怖くなりました。

いつ彼女が戻って、仕返しをしにくるかと。
よくも、大家に言いつけてくれたな〜と。
火でもつけられかねない気がしました。

雨漏り問題もあったので、新しい家を探そうかと、
考えましたが、それだけではまだ不安でした。
Lさん、私の語学学校も知っている、
手伝い先の飲食店も知っている、
なので、語学学校も転校しなきゃいけないな
と考え始めていました。

恐る恐る、それでも登下校していたある雨の日
傘越しに、なんとまたLさんを発見してしまったのです。

家の近所を歩いてました。
雨なのに、傘もささずに。

髪はバサバサ、痩せ細り
一気に老け込んでいました。

元の綺麗だった面影は全くなく、
もはや別人でした。


廃人のようになっていました。




彼女は私には気づかず。

そういえば、Lさん、家の近所に彼氏が
いたんです。

10歳以上年下で、引っ越し業者でバイトをしていた男性で、彼女の数年前の引っ越しの時に知り合ったとか。

私もお話しした事がありましたが、
大きい人で、お調子者っぽい人でした。
ある日、近所の飲食店で上半身裸で暴れていて警察が
駆けつけているのを目撃したことがあります。
しかも背中上部全体に入れ墨が。。。。
怖い系の人だったみたいです。

彼女はアメリカに半年語学留学してたらしいですが
その間、浮気されていたとかいう話も
平気そうな感じで私にしゃべっていました。

その彼氏の家に、精神病院から出て
住んでいたようです。

もうとにかくまだ近くに住んでいるというのが怖くなり
私は一時帰国する事にしました。✈️

そして2ヶ月後に、今度は全く別の場所で
語学留学を始めたのでした。
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このLさんの一件を夫に話した事があります。

Lさん、悪霊に取り憑かれたみたいだったのよ!
怖かったよ〜ゲッソリ


彼女との出会いから、狂っていくまでの話しに
じっと耳を傾けていた夫の一言に、
びっくりしましたポーン


あ〜、それはクスリ
やってたんだね。



ええええ〜クスリ‼️覚醒剤とかの〜⁉️
全くそんな事、思いも寄らなかったけど
確かに、クスリのせいだと考えれば
腑に落ちる点がいっぱい出てきました。

そういえば、Lさんがおかしくなってきた頃、
夜22時頃、部屋で勉強していたら、ノックされ、
ごめん、ちょっと頭が痛すぎて、痛め止めの薬が
必要なんだけど、彼氏のところまで
取りにいってもらえないかしら?
今、彼氏、あそこの十字路で待ってるから、
包みを受け取って来て!と言われ、
パシリになった事が一度だけありました。
もしかしてあれも、クスリだったのかも!?


私、夫に聞きました。
よう、わかったね。
何で、クスリなんて思いついたの?


あ〜、僕の学生時代の友達、
何人か、クスリでおかしくなったからね。
一度手を出したら、もう戻れなくなって
そういう奴らとはもう縁を切っているけどね。

ヒョエポーンポーンポーン

夫の交友関係、怖すぎ!
さすが見た目、借金取り!(私の台北の友人が夫を見てこう形容しました)

台湾って一見のどかな国のようですが、クスリは意外に日本より出回ってるんちゃうかという感じします。
なぜなら、うちの近所で、私が知っているだけでも
クスリで捕まって刑務所入ってた人が4人もいるからです。

ところで、Lさんとの思い出、いい思い出もたくさん
あります。彼女がまだ正常だった頃に言ってくれた
心に残っていること。

飲食店のお手伝いで、新人のおばちゃんが
動かない人で、私ばっかり動かなあかんから、
嫌やわーって愚痴っていると、
仕事はできる人、できない人、いろんな人がいて普通よ。できない人を助けるのも仕事のうちなのよ!
と教えてくれ目から鱗でした。

また、マンションに入居当初、大家さんが
全く掃除もせずに私達に部屋を貸し出したので、
キッチンの炊飯器にはまだカッピカピの変色した米が
残ってたり、Lさんと私の共同バスルームは汚れだらけ。
(Jさんの部屋には専用のバスルームがありました)
私は初日、1人で黙々と綺麗に磨き上げました。
他にもいろんな場所を汗だくになりながら1人で掃除しているとLさんも一緒に参加してくれ、言われた一言。

Jさんは、将来お金を稼ぐでしょうから、
自分で家事なんかしなくても、お手伝いさんを雇って
快適な生活を送っていけると思うわ。
あなたは、お金がたとえ稼げなかったとしても、自分で一生懸命掃除したり環境を良いものに変えていける人。だから、やっぱりあなたも良い生活を送っていける人だと思うわ、と。

嬉しかったので今でも覚えているひと言です。

初めてのルームシェアは強烈な思い出を
残してくれました。

期間にしてわずか5ヶ月くらいだったと思います。

それ以降、台湾では結婚まで5回住まいを変えましたが、すべてワンルームの部屋に住んでいました。

今、Lさんがどうしているかは全くわかりません。
(共通の友人Sさんとも、私は居場所がバレたら怖いので、事件の後、連絡を断ちました。)

あの可愛いかった子どもさん達の為にも、
どこかで元気にしていて欲しいなと思います。

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