けさ
手元に25ドルあった
銀行残高はゼロ。
ヨーちゃんつれて
教会にいく出がけに
夫がくれた現金
約2500円が
いまの全財産。
20ドル札一枚と
5ドル札一枚もらって
そのうちの5ドルは
家に卵がなくなったので
養鶏ファームを営む
教会メンバーから
新鮮な卵を買うための
代金だった
あとの20ドル札は
「すべて教会に献金する」
という
インスピレーション
教会についてすぐ
まよわず
その20ドル札を
献金箱にいれた。
うまれてはじめて
お金をだすのが
こわくなかった
お金をつかってしまう
へらしてしまう
罪悪感もなかった
使ったらなくなる
という恐怖も
漠然とした不安も
なぜかいっさい
出てこなかった
この状況で
神さまごとに
ポンと
全財産はらえた
自分がうれしかった
20年前にカナダにきてから
はじめて
お金をはらう
ことが怖くなくて
むしろなんだか
すがすがしく
なぜか
笑顔になって
そんな自分が
うれしかった
はじめて
お金をはらうことに
あかるいよろこびを
かんじた
こういう自分
なんかいいな
とってもすきだ
と思った。
ファーム直送卵は
教会の地下にある
冷蔵庫にはいっていた
2ダースで5ドル
お金は冷蔵庫内の
ジップロックに入れる
卵をもって家に帰り
さっそく
目玉焼きにしたら
見たことない高さで
黄身がぽっこりたった
とかしバターで
焼いたら
さすがに
濃厚なあじわいの
おいしい卵だった。
☆
家に帰ったら
あしたは
息子の遠足なのに
もっていくおやつの用意が
ちょっとしかないのに
気づいた。
すこし考えて
息子と同い年の
お子さんがいる
ある日本人の
お母さんが
たしか近所に
住んでることを
思いだした
超あつかましいけど
ダメもとで
おやつを分けてもらえないか
たのんでみようと思い
メールしてみた。
そしたら
ものの2分もしないで
携帯が鳴って
彼女から
「いいよ!」
っていう返事がきた
しかもたまたま
彼女の家が
停電になる直前に
私のメールがとどいて
あと一瞬でもおくれてたら
メールはうけとれなかった
と言う。
しかも
停電で料理ができないから
これから外に夕飯を
買いに行かないと
いけなくなったから
お家までお菓子を
持っていくよ!
という
超好都合な展開
そして家には
たまたま
シェフの夫が作ってくれてた
おいしいシチューと
炊きたてのごはんが
あった
わたしにはお菓子が
とどいて
彼女は停電でも
ホッカホッカの
夕飯が食べられる
っていう
双方にかんぺきな
流れが
あっという間に
ととのった。
☆
夜になると
私が20ドル全部
献金しちゃったときいて
一瞬ビックリしていた夫が
なんと
75ドルもって
帰ってきた。
それも
入る予定じゃなくて
たまたま
手に入ったお金
Happyちゃんのいう
魔法って
本当にあるみたい