ジュテ・アントルラセ(jeté entrelacé)は、レッスンでもよく出てくるパの1つですね。
ちなみにアントルラセという呼称はロシア派のもので、流派によってはジュテ・アン・トゥールナン(jeté en tournant)などと呼ばれることもあります。
さて、このアントルラセ。「(リボン・枝などを)編み合わせる、組み合わせる、(韻などを)交錯させる」という意味のある言葉です。
跳んだあと両脚が空中で一瞬、1番のポジションに「編み合わされ、交錯する」ことに由来しているようです。
となると、「1番を通る」ということがとても重要になってきますね
空中で両脚がきちんと1番ポジションで交錯するためには、まず跳ぶ前に放り上げる脚がしっかりと1番を通ることが必要ですね。
そうすれば、しっかりと自分の正面に脚が上がり、空中でクルッと身体が半回転して美しいアントルラセの出来上がりとなります
そして跳躍の後は同じ場所に下りることも重要です。
ゴム跳びのように移動してしまうと、身体がバラバラになってしまい「アントルラセ=編み合わされた」の意味が無くなってしまいます。ただ脚を空中で取り替えれば良いというわけではないのですね。
パの意味を理解できると、やるべきことも見えてきますね
何十年とバレエをやっていても、日々発見があるので面白いです。
特にバレエ用語はフランス語なので、はっきりと意味を理解しないまま動きだけを覚えていることもしばしばあります。
「丹田(おへその下あたり)ってフランス語じゃないの??」「バットマン(battement)ってコウモリ男のバットマンだとばかり思ってた!」などなど。
いろんな思い込みがあります(笑)
疑問に思ったことはどんどん聞いてくださいね
私も勉強になるので大歓迎です!
〈参考文献〉
赤尾雄人『バレエテクニックのすべて』(新書館)
アグリッピナ・ワガノワ『ワガノワのバレエ・レッスン』(新書館)
