またあの日がめぐって来ました。
大雨洪水の大ニュースで話題にもなりませんでしたが、我が目を疑うようなことって、起こってしまうのですね…。

朝早く、飛行機がビルに突っ込んだ、テレビでは他にも飛行機が消息不明になっていると、テロだと、けたたましく伝えている。
子どもの学校は全て閉鎖。ブッシュ大統領が、落ち着いて行動するよう、呼びかけている。

足の震えが止まらず、頭の中が真っ白になった。

アメリカ、サンフランシスコに居る私の家に向かって飛行機に乗っているはずの親戚の姉さんが、今、いったい、どうなっているのか…

不審な飛行機は米軍機が撃ち落とすとも情報が流れる。
大戦争になるかも知れないとか…。

どれくらい時間が経ったのか…
家の中をいったり来たり、あちこち電話したり、台所をウロウロする私のもとに電話が鳴る。

美恵子ちゃ~ん、聞こえる~?
姉さんの声。

うわーっ、良かったー、大丈夫ですか~?

飛行機から必死で機内電話を掛けて来てくれた。

何が起きているのかわからないのだけど、
この飛行機ハイジャックされたの~?

いえ…、テロです。

ほんとうのことを伝えていいものか躊躇したが…
こんな状況でも気丈な彼女に助けられた。

わかった~!
この飛行機はどうもカナダに行くらしい。
周りの人も騒いでいるから、また連絡するね~。

あれから14年。

平和な毎日がどれだけありがたいか、当たり前になりすぎて忘れがちです。

でも、時々思い出します。
喉がからからで膝がガクガクして、恐怖に
時の経つのも忘れていたあの日を。