国立大学の合格発表も終わり、だいたい本年度の入試も終わったようです。


発表のニュースを見ていると、いつも自分の入試、子供の入試、さらに私が教えていた生徒たちの入試を思い出します。

 

 私も一度合格発表を一緒に見に行ったことがあります。大学入試でしたので、見に来るひとも多く、ごった返す中、自分の番号を見つけて喜ぶ生徒に、不合格だったのかその場で唖然と立ち尽くし、あるいは泣きながら帰る生徒、悲喜こもごもな風景でした。

 でもそんな風景を見ていて、何だかとても美しい風景だなと感動したことを覚えています。


私の頃から日本の受験は、「受験戦争」などと言われましたが、そんな激烈な競争の先にある何かを求めて努力するのは決して悪いこと、無駄なことでは無いと思います。努力を重ねてきたからこそ飛び上がって喜ぶわけですし、報われなかったからこそ人目もはばからず号泣するのでしょう


いずれにしてもこどもから大人への一歩を進める瞬間ではないでしょうか。人生の一つの節であることは間違いありません。

竹は節があるからしなやかで折れにくい。受験は竹のような、しなやかな人間を作るのに役立つのかもしれません。

 最近日本の大学・高校入試も過渡期にあります、十数年前から始まっているAO入試についての議論に加え、センター試験の改革や、東大でも推薦入試が戦後初めて導入されるなど、色々なニュースが報道されています。


しかし、それはそれで良いとしても、毎日コツコツ勉強し、そして受験をし、最後に合格発表を見たときのあの喜び、または悲しみをこれからの子供たちにも体験して行って欲しいと思います。