訴えてやる! | アメリカでしのぐウエイトレスのブログ

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バカヤロー!って叫びたいときだってあるんです…。

ニューオリンズには、毎年2月、マルディグラという大きなお祭りがある。


この時期になると、グロッサリーでもベーカリーでも、コンビニでも目にすることができるのが、


キングケーキ


ケーキとは言うが、巨大な楕円形のドーナツのようなもので、生地の中には、ジャムやクリームが入っていて、ケーキの上には、マルディグラカラー、紫、緑、黄色(金色)、三色のグラニュー糖がドバッっとかかっている。(゜д゜;)





このケーキにはひとつ仕掛けがある。

ケーキのなかに小指の爪ほどの大きさの赤ちゃんの人形が入っているのだ。


切り分けられたケーキのどこかに紛れ込んだ人形が当たった人は、新婚の女性の場合、赤ちゃんを授かるといわれ、それ以外の人は、また新しいケーキを買ってこなければならない(^_^;)、というルールがある。


そうやって、祭りシーズンになると、職場に誰かが持ち込んだキングケーキがはじまりで、人形が当たっちゃった人がまた持ち込んで、と、延々と、毎日食べ続けることになる。


キングケーキの箱には、当然、


ごく小さな人形が入っています。飲み込まないように注意してください。


と、書かれているのだが、


ときどき、買ってくるのがイヤで、わざと飲み込んでしまう人がいるらしい。。。(゚ー゚;



こんなふうに、プラスチックのかたまりが食べ物に紛れ込んでいても、取り替えろ!と怒られたりしないのは、このケーキくらいではないか、と、ふと思い出して、紹介してみた。



料理のなかに食べられないものが入っている


というのは、客が怒る正当な理由の一つであろう。


小さなプラスチック片や、ラップの切れ端。最悪の場合、ムシ。


髪の毛、というのも多い。



食べかけの料理のなかから、髪の毛が出てきた、というのは、決して気分のいいものではない。


髪の毛が入っていたぞ!ヽ(`Д´)ノ


と、言われれば、全責任は店側にあり、その分のお代はとらずに、新しく作り直すというのが普通であるが、料理人はたいがい、髪を短く刈っていたり、髪が落ちないように帽子をかぶっていたりするし、ウエイトレスは、長い髪を束ねている人が多い。


だとしても、やはり、店の人間の髪の毛が料理に絶対落ちたりしない、とは言えないし、食欲を失うようなものを客に出してしまったのは、店の落ち度なのだ。



あるとき、客に、髪の毛が入っている、と呼び止められた。


見ると、長いブロンドの髪の毛が一本。


ウエイトレスは、料理を運ぶとき、こんな長い髪が乗っているのに気づかなかったのだろうか。

長髪のシェフはいなかったし、ブロンドのウエイトレスもいなかった。


もちろん、マネージャーは平身低頭。当然だ。料理に髪の毛なんて、あってはならないことが起こってしまったのだから。



それでも私は、

ほら、見てみろ

と、鬼の首を取ったように言われると、

髪の毛が生えているのは、私達だけじゃない(_ _。)

と、理不尽な力関係を見せつけられているような気持ちにさせられてしまうのだ。




別の店では、なんと


スシのなかに歯の詰め物が入っていた(`Δ´)


と、客が烈火のごとく怒っていた。



料理に混ざる異物としては、かなりめずらしい。


そのスシを作ったシェフは、虫歯が一本もなかった。

マネージャーは、ご飯を炊いて酢飯を作ったシェフから、かかわったすべての人間の口の中を調べて回ったが、それらしい人は見つからなかった。

念のため、あなたの口の中も見せてください(;^_^A


と、お願いすると、その客はなぜか口をきゅっと結ぶ。


それでも、


自分のじゃない。スシに入っていたのだ。(`ε´)


と言い切られてしまうと、ありえない最悪のシチュエーションまで想像してしまう。


たとえば、


シェフが酢飯を作っている前で、大口をあけて笑っていたウエイトレスの歯から詰め物がポロッととれたが、二人とも気づかず、シェフは酢飯のなかに詰め物を混ぜてしまった。


とか、


おなかがすいたシェフが、誰も見ていないのをいいことに、釜に顔をつっこんで、炊きたてのごはんをがぶがぶ食べていたときに、詰め物が取れてしまった。


とか、笑い話にしかならないようなことまで思い巡らせてからでないと、


もしかして、お客様のではないですよね


と、確認することもできない。



結局、その客は、


責任をなすりつける気か。

訴えてやる!



と、息巻いて帰っていった。


ずいぶん前の話であるが、いまだにその店が訴えられたという話は聞かない。





店を出て、客が駆け込んだのは、弁護士事務所ではなく歯医者だったに違いない、と、私は思う。