アパートを借りたことと、弁護士を雇ったことを、どうやって元夫に話そうか、いつ切り出そうか、と考えていた。ただ待っていれば、元夫の方から、きっかけを作ってくれるような気もしていた。その頃、元夫は2日とあけず私に、どうするつもりか、と聞いてきていたから。案の定、私が帰宅するのを待ち構えて、いったいどうするんだ、こんな中途半端な暮らしを続けるのはうんざりだ、と言った。そして、数日前の夜の一件で自信をつけたのか、ここで暮らすつもりなら、早く寝室へ戻ってこい。ちゃんとsexのある夫婦に戻ろう、と妙な作り笑いを浮かべた元夫は言った。私は、この機会を逃してはいけない、と思いつつも、元夫の最後の言葉と、あまりに自信たっぷりなその態度に、すっかり脱力してしまって、どうしたらいいのかわからなくなっていた。でも今、話さなければ、この機会を逃したら、また一からやり直しだ。そう思って、気持ちを奮い立たせても、なかなか言葉が出てこなかった。アパート探しをはじめてから昨日までの悪戦苦闘を思い起こしながら、せっかくここまできたのに、すべてが無駄に終わるのか、と、あきらめかけた私は心の中でつぶやいた。そして、弁護士の、別居から正式離婚までには少なくとも半年はかかる、という言葉が頭をよぎったとき、私はとうとう言った。
アパートを借りました。弁護士も雇いました。来週から少しづつ荷物を運んで、今月末には出て行きます。娘も連れていきます。