本格的な治療に入る前に、父としっかり話がしたいと思い、内海先生の本を持っていった私。

 

父がこれからの人生に何を望むのかを知りたい。

 

そして、治療を受けるにあたって私の考えを伝えたい。

 

この2つが目的でした。

 

父は今どんな気持ちで、この先の人生をどう考えているのかな・・・。

 

まだまだ元気でいたいと思っているのか、それとも、もう歳だし癌だから諦めているのかな・・・。

 

など、私の頭の中で色々な考えが飛び交いました。

 

でも、父がどんな答えであったとしても、私には決めていることがありました。

 

それは、父の意志を一番に尊重し、どんな形を望むにせよ、私ができる限りのことを精一杯やる。

 

父が、まだまだ元気でいたい!癌を治したい!というのでれば、具体的な治療方法を調べたり、治る為の考え方を勉強したり、食事療法もサポートする。

 

逆に、もう十分生きたし、あとは残された時間をゆっくり過ごすよ、というのであれば、緩和治療のことを調べたり、好きなものを食べさせてあげたい。

 

自分が無理をしない範囲で、やれることは全てやろうと思いました。

 

そして、父の答えは・・・

 

 

「お父さんは、まだやることがあるから助かりたい。」

 

 

これを聞いてホッとしている自分がいました。

 

よかった、まだ諦めていなかった。

 

肝心な治療法についてですが、やはり抗がん剤を受けるとのこと・・・。

 

がんセンターでもらった抗がん剤についてのパンフレットを見せてくれました。

 

 

 

 

10ページほどの薄いパンフレット。

 

見た瞬間「あぁ、やっぱりゲムシタビンか・・・」と思いました。

 

膵臓癌に使われる抗がん剤については、事前に調べていました。

 

ネットで調べて、パソコンに残していたメモ書きです↓

 

すい臓がんに使われる抗がん剤は

 

・ゲムシタビン単独

・ゲムシタビン+エルロチニブ併用

・S1単独

 

上記3つは、主に高齢者や、やや状態が悪化した患者、脆弱な患者に推奨される。

どれも効果にはそれほど差が無い。

副作用は、皮疹(ほっしんなどの皮膚の病変)、下痢、間質性肺炎など。

 

・フォルフィリノックス

・ゲムシタビン+ナブパクリタキセル(NP)

 

上記2つは、主に全身状態が良好な患者に使用される。

一番効果が高いが、副作用の影響も大きい。

抹消神経障害などが出てきて、がんは小さくなっても、日常生活に支障をきたす。

 

どの抗がん剤を選択するかは、遺伝子変異によっても変わってくる。

 

↑メモ書きはここまで。

 

ネットで調べているときから思っていましたが、実際にパンフレットも見て、その副作用の多さに・・・

 

ますます抗がん剤を受けてほしくない。と思いました。

 

抗がん剤で治療中の方のブログをかなり読み漁っていますが、精神的にも肉体的にもかなり辛そうにされている方が多く、癌が小さくなるメリットよりも、生活の質が下がるデメリットのほうがかなり大きいと感じました。

 

私自身は、抗がん剤に対して否定的ですが、決して抗がん剤で治療している方を否定しているわけではありません。

 

治療の選択は人それぞれ自由ですし、その人の信じる治療法がその人にとって一番良いと思いますし。

 

父には、抗がん剤がどういうものなのか説明し、私の考えを伝えました。

 

内海先生の本を差し出し、この先生が行っている治療法や考え方を伝え、このクリニックに行ってセカンドオピニオンを受けてほしいと。

 

父と向かい合って、自分の気持ちを力強くはっきりと伝えたのは、おそらく初めてだったかもしれない。

 

自分の考えを押し付けないように伝えようと心がけていましたが、いざ話してみると、つい熱くなってしまいました・・・。

 

でも、、父は少し興味をもったようで、内海先生の本を読むと言ってくれました。

 

抗がん剤治療開始の日まで、あと数日・・・。

 

果たして、本当に本を読んでくれるのか。

 

本を読んでも考えは変わらないのか。

 

答えが聞けるのは、次回がんセンターで抗がん剤治療を受ける日の12/4。

 

初めてがんセンターへ一緒に付き添いに行く日です。