韓国映画『パンドラ』

 

キム・ナムギル主演作品。

 

大地震により原子力発電所が潰滅。

瀕死の重傷を負っているにも関わらず、さらなる被害を出さないために

職員たちが立ち向かっていく姿が描かれています。

あまりにも過酷な現場、生き残っても長くは生きられないほど

放射能を浴びている現場の人たち。

家族のために生きたい、でも家族を守るために立ち上がる。

その姿に涙が溢れました。

 

キム・ナムギルが演じるのはジェヒョク。

父親、兄も原子力発電所の事故で亡くしている。

残された一人息子であるジェヒョクが、原発に関わらなくてもいいように

父親の生命保険で店を持たせて貰うも倒産。

地元に帰ってきて原発で働くことに。

家族を亡くしているため、ジェヒョクも常に不安を持って働いていますよね。

地震があった時も一目散に家族の元に戻ろうとしていますし。

彼女もいて、平凡ながらも穏やかな生活を送っていたジェヒョクたちを

大地震が襲う・・・・

 

街は潰滅。

原子力発電所も潰滅状態で、いつ爆発が起こってもおかしくない状況。

決定機関である国の方向性が決まらないため、1番の被害を受けるのは

住民達なんですよね。

彼らを避難させると、国中が大パニックになるかもしれない。

その不安の元、決定が遅れに遅れ更なるパニックを巻き起こしてしまいます。

 

現場で指揮を執る人もはっきりした意思表示も出来ないし、大統領もふがいないし

その側近たちの行動も人任せで、原発の危機はさらに深まります。

逃げようとする住民たちを足止めしようとする動きもあり、苛立ちは募ります。

 

原子力発電所に絶対の安全はないはずなのに、造る時は安全をうたい、

点検もいい加減、費用が掛かることを極力避け、実際に大地震があった時のための

危機管理も甘い。

この映画を見て、トップに立つものの苦悩はわかるんですが、トップに立つものの

気概が見えないと周りは付いていけないし、一番大事である命を守ることが

出来ないのであれば造るべきではない!と、改めて思いました。

原子力発電所がある国では、どこでも同じことが起こる可能性は大きいので

十分に考えていなくてはいけないと強く感じました。

東日本大震災の悲劇も決して忘れてはいけない。

強いメッセージが込められている作品です!!

 

 

 

 

 

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