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深夜12時から5時半まで、弁当工場で働く主婦たち4人。

香取雅子 43歳。夫や息子は自分にこもっている

山本弥生 34歳。小さな子供を抱え、夫はホステスとカジノに金を使う。

吾妻ヨシエ 50歳過ぎ。寝たきりの義母の世話に追われ、娘たちは出て行く。

城之内邦子 29歳。金遣いが荒く借金がある。


それぞれ事情を抱えながらパートとして働く。

それぞれが今の生活から抜け出したいと願っている。

弥生が夫を殺してしまったことで、遺体をバラバラに切断して捨てる役目を

する3人。

それだけで終わらず、大きなものに呑み込まれていく。



ドラマにも映画にもなっているようですが、残念ながら見ていないためすんなりと

小説を読み進めました。

(それぞれで結末が違うようです)

それぞれの主婦が今の生活から抜け出したいと思っていて、犯罪に加担していきます。

(OUTしたいってことでこのタイトルなのかな)


パート同士って、妙な連帯感があるのってよく分かります。

一緒に仕事をして成し遂げるということをしていると、年齢が違っても普通の友達より

「戦友」みたいな気分になると思う。

私も、実際にそういう気分になるから。


でも、だからといってパート仲間に頼まれても犯罪まではひきうけないし、

小説の本人にもはっきりとした理由は分からない。

その中で息遣いまで聞こえてきそうな、遺体をばらす作業は凄まじいです。

血の臭いがしてきそうな感じ。


このことによって起こしてしまう怪物。

踏み外してしまった代償は、やはりとても大きいです。

そして彼女たちはどこに逃げていくのか、逃げられるのか。


とても怖かったのに、それでも読み終わって重たくないのはなぜなんだろう。

今を抜け出したい、壊してみたいという彼女に共感してしまうからなんだろうか。





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