- 終末のフール/伊坂 幸太郎
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*週末のフール*
あと3年で小惑星が地球に衝突し、なにもかもがなくなる。
亭主関白で家族に向き合わなかった夫。
出来が良かったうえに飛び出した娘。
父の期待に添えなかったせいか、自殺した息子。
静観していた主婦。
ようやく向き合う家族・・・
*太陽のシール*
不妊症だった夫婦にようやく赤ちゃんが授かる。
しかし赤ちゃんは3歳までしか生きられない・・・
そこに意味はあるのか。
今まで自分で選択して生きることが苦手だった夫と、奥さんの話。
*篭城のビール*
元アナウンサーは小惑星が地球に落ちてくるのを聞いて引退。
その家に篭城する兄弟。
兄弟の妹は数年前に犯罪の被害者となりそれゆえにマスコミに
追われて自殺した。
妹の仇討ちのために押し入ったが・・・
*冬眠のガール*
ここ4年間、毎日読書をして過ごした。
父と母は一緒に亡くなったので、書斎の本を全部読んでいたのだ。
決めたことは「恨まない」「本を全部読む」「死なない」こと。
そして新しく「恋人をつくる」を目標に行動する。
*鋼鉄のウール*
キックボクシングをはじめたのは小学4年生のとき。
そして一年後「8年後に地球が小惑星と衝突する」とニュースが流れる。
小学校も閉鎖になり部屋にこもる数年間。
高校生である年齢になり、ふたたびジムに通い始める。
*天体のヨール*
大学の同級生と久しぶりに会う。
新しい小惑星を発見したらしいのだ。
彼にとっては小惑星が地球に近づいてきて肉眼で見れることは幸運。
願ってもないチャンスだという。
自分は妻を殺された復讐を成し遂げたばかりで、ロープを結ぶところ・・・
*演劇のオール*
役者になろうと決意したこともあったが、あきらめて故郷に帰る。
しかし両親を亡くし、擬似家族を持つ。
おばあちゃん・妹・ペット・恋人・子ども。
尊敬していた俳優は、この数年間田舎に引きこもっており
地球が終わることを知らなかった・・・
*深海のポール*
レンタルビデオの店長の家には父がうつり住んできた。
マンションの上に櫓を建てているのだ。
大津波に巻き込まれたら、見下ろし最後まで生き残る為に。
8年後に地球に小惑星が衝突する、というこニュースが流れ5年後の
様子をつづった様子。
大混乱がおき、人々は移動し奪い合いをし、勝手に命をたち、失望の
どん底に落ちた5年間を過ごした後。
地球滅亡まで、残り3年間を過ごす人々です。
もしも、本当にあと数年で地球がなくなるとしたら・・・
私はまっさきにジタバタして、死んでしまっているような気がします。
こういう非常事態のときはジィ~っと家の中で過ごしているのが
一番なのでしょうかね。
それって簡単そうでいて、すごく難しいです。
いかに普通に誇り高くすごせるか、全く自信はないです。
残りの人生をどう生きるのか、どうしたらいいんでしょうね。
残された人生を哀れむしかない人々、大切に思う人々、
このどちらかになるかは、自信がない。
その分、読後いつまでも頭から離れられない話でありました。