スコットランドヤード・ゲーム/野島 伸司
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樽人は深夜の漫画喫茶で杏と出会う。

彼女は3年前に恋人を交通事故で亡くしていた。

樽人は生まれる前に父を亡くしている。

そんな身の上話から、杏は樽人に心を開いていくように見える。

樽人の母は20数年ぶりに再婚し、祖母と暮らす家に夏彦が

やってくる。

彼に恋の相談をするようになるが、杏の心は本当には溶け出して

いかない・・・



脚本家の野島伸司さんらしく、鮮やかな背景が目に浮かぶ文章です。

漫画喫茶だったり、海辺だったり、ケーキ屋さんのガレージだったり。

そして偶然の再会が続いたり、ドラマっぽい。

なんて目線で読んでいたのですが、やはり野島伸司。

うわべだけの恋愛物語ではなく、ぐうっと核心を突いてきます。

死んだ恋人を忘れられない人に向かって

「君はね、酔っているんだよ自分の物語に」

なんて言葉、私の胸にささりました。

永遠の愛や幸福、無償の愛、嫉妬や執着などを考えてしまいます。

でも最後の夏彦には、ちょっぴり「えっ!?」でしたが。