これは友人の、はなし

霊魂の話が無理な方はご遠慮ください








友人の話し


去年暮れに夫の従姉妹から

「乳癌になった」と言われた

従姉妹はその後あちこちに転移し

現在、病院での治療はもう、手の尽くしようがなく介護生活を送っている

夫はもう最後かと大阪までお見舞いに行った

すでに意志疎通もできず

呼び掛けに微かに反応がある程度であった


夫が大阪から帰って来た、その夜

お風呂に入っていた時に

風呂場にその従姉妹が来た

そしてこう語り始めた


「皆が悲しみのな中にいる

その姿をみているのが辛い

喜べとは言わないが、そんなに暗くならないで欲しい

私は明るく楽しいのが好き

悲しみの涙より

楽しかった思い出を語って欲しい

今何かしてくれるならジュースが、のみたい

それから

私の介護で夫の実家にいるが

家に帰りたい


その夜はとても眠くて直ぐに寝てしまった

翌朝犬の散歩に行った時

夫に従姉妹の話をすると

「やっぱりね」と納得していた





その日私は

「さてどうしよう」とこの話を友人から相談された

友人の夫の親戚はほとんど交流がなく、結婚してからその従姉妹だけ面識があったそうだ



まだ、肉体があるのにこちらに来てると言うことは、もうだいぶ肉体と魂の繋りが薄くなっている



それでも今、伝えたい思いがあって、ここにここに来ている


それならば従姉妹の旦那さんに伝えるほうが良い


最後に何か本人からの願いがあれば可能な限り叶えたいものである





意識がなくても耳は最後まで聞こえているから声に出して伝えて欲しい



「ジュースが飲みたい」

これには、飲水が出来ない状態も

口の回りにジュースを湿らせて与えてみる


可能なら最後は自宅に連れて来る



意識がなくても、例え亡くなっても

私達は自分は、自分のままである

自分のために周りが悲しくしているのが辛い人もいるのだ

笑えとは言わないが悲し過ぎるのはお互いに辛いものである



病院のエレベーターで病棟で亡くなり霊安室に向かうストレッチャーとすれ違ったことがある

ストレッチャーの亡くなった自分を見下ろす、本人がボーと立っていた

おそらく、肉体から離れた霊体は事実を受け止められず肉体の隣に立ち尽くしていたのであろう


ストレッチャーに乗せられた遺体が運ばれて行った

エレベーターの中に立ち尽くす彼に

「向こうに体、いきましたよ」と伝えると

ぴゅーと離れていった



お葬式に行く度に

本人がそこにいる


その人生に悔いは無しとおもい亡くなった方は豪快に参列していた

突然の病で亡くなった方は家族席に力なく座り喪主の妻に、すまないとうなだれていた


私は自分の葬式にはニコニコ参加したい

そのためには、今を後悔なく過ごしたい

生きてる今を大事に大切に過ごしていきたい


肉体を持ってこの世に生まれた私は、この私で終わりなのだが

この三次元だけが全てではない


過去世でさまざまな関り合いを持ちながら

今世、新たな課題を授けられてこの世に生まれて来るのだ

この世での出会いや関り合いのを大切に生きてほしい

悔いなく過ごすことで

来世にと繋がっていく


最後は愛と感謝と思う