20代の頃、わけもわかんないくらい
大好きだった人がいる。

他のことなんてどうでも良くて
一日中ただ彼を想ってた。

私が想う気持ちのほんの僅かでもいいから
愛して欲しかった。

未来も何もなくていいから
今一緒にいて欲しかった。

泣き続けても涙はでるし、
連絡が来たら犬みたいに駆けていくし
時間なんてなければいい
どうかこのままずっと一緒にって
何度願ったんだろう。

叶わない恋ならしない方がマシだ
そう吐き捨てて消えない想いを持て余す。

どうやったら愛される?
私には何が足りない?
なんで私じゃダメなの?

想いはぐるぐるまわる。

会えない時間が圧倒的に多くて
嫉妬はしなかったけど
1日のはじまりとおわりに
私のことを思い出して欲しかった。
たとえそこに私がいなくても。

ひどい口論になった日は
このまま彼が私の首を絞めて
殺してくれたらいいのになって思った。
彼にならそうされて構わない。
私の命を差し出してもいいと。

もう、どこがだなんてわからないくらい
好きで好きで好きでたまらなかった。

穏やかさとは無縁の日々。
毎日が非凡でクレイジーで
最高に面白かった。

今はそんな気持ちで人を愛せたことが
嬉しくてそしてちょっとだけキュっとなる。

全くもって思い通りにはならなかったけど
あの時沸々とつくられた血液は
未だに私の中にある。

そして生き血を飲むように
たまに引っ張り出して懐かしむ。

私は思い出も感情もキオクも
食べることで生きて来た。


誰かを愛して、
それがハッピーエンドではなくても
あなたの人生は変わらず順調、
ハッピーなんだよ。

今不幸せと感じていても
それは愛のせいじゃない。
わかりにくいしあわせのカタチもある。

もう一度覗いてみよう。

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写真お借りしましたこちら

彼が今もしあわせでありますように。
私はいつもしあわせです。