ちょっと前までは
書きたいこともたくさんあって
伝えたいこともたくさんあって
出さなきゃ出さなきゃって思ってた。

今年の一大イベントの双子出産が終わり
生み出すことを意識しなくても良くなった。

なにもかもないし、あるし
弾けて消えたり
いきなり目の前に現れたり
瞬きしてる間にいなくなる。

あぁ、この目で世界を見られるなんて
あぁ、この手で美しいものに触れられるなんて
胸を震わせて感じることが出来るなんて
これだから生きることはやめられない。

悲しみでさえ、怒りでさえ
ぶつけようのない感情でさえ
ただのグチでさえ
光の粒だ。

見えないものが見えるのも
聞こえるのもわかるのも
ぜんぶ当たり前。
特別なことじゃないよ。
だってここは私の世界。

正すことなんてない、
教えることなんてない、
勝手に、みんな勝手に思い出す。
一緒に笑って泣いて
時間を共にすれば思い出す。

時間は嗜好品。
贅沢だよなぁ、時間って概念があることが。

踊ったり踊らされたりしたって
ほらみんな足を止める。
ひとりひとりから舞い上がる
光の粒が美しくて美しくてたまらない。

ちっぽけだなぁと思えることがしあわせだ。
誰かを嫌いになれることがしあわせだ。
それでも好きだと思えることもしあわせだ。
そんな塊すべてを愛する。

私は、だから私を選んだんだよ。

他の人、違うタイミング、一瞬の判断、きらめき
愛、あい、あいのかたまり、さよなら、交差
指先、触れ合うのはどこ?、消えないで、
ここにいてよ、帰りたい、帰りたい、

言葉が光を放って散らばる。

あと何人の人に会えるかな。
あと何人の人を好きになれるかな。
あと何人の人に言葉を手渡せるかな。
肉体のあったかさ、だいすき。


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