※今日はネタではありません。


昨夜はバケツをかえしたような大雨だったのに、今日はうってかわって晴れやかな空が広がっている。
2年前の今日もそう、こんな天気だった。

ユンさん、あなたがこの世からいなくなったと知って、もぅ2年が経過した。
24歳だった私は26歳になり、あの日のあなたに追いついたよ。
そして、これから私はずっと年をとりつづけていくだろう。
永遠に26歳なままのあなたとは違って。

あの日彼から聞いた言葉が嘘だったなら。
そう願っていたけど、卒業するまでユンさんには会えなかった。
毎日行ってた喫煙所にも、あなたは現れなかった。
その事実が、彼の言葉を肯定する。

ちょうどユンさんが亡くなったのを知った頃、一緒に働いていた子がいたんだ。
その子は見た目が派手なんだけど性格はオットリしてて、とても繊細な子だった。
キャバ嬢なのに全身刺青を入れてたから、ドレスを着ると背中や腕の刺青がガッツリ見えてて、見た目で引くお客様もいた。
でも、中身はいつも人のことを気にかけてあげられる、本当に優しい子だったんだ。

キャバクラ嬢を引退した日。
最後だからって数年振りに会いにきてくれた、とあるお客様に衝撃の事実を聞かされた。

その彼女が1ヶ月前に亡くなっていたこと。
しかも、自ら命を絶っていたことを。

彼女は「刺青を入れる度に強くなれるから」って言って墨を入れ続けてた。
でも私は墨を入れる度に傷ついていってるんじゃないかって、密かに心配になってた。
弱さを紛らわすためにドラッグしていたのも知ってたけど人から聞いた話だし、それを指摘するほど仲良しだったワケでもなかったから知らないふりをしていた。

お互いお店を変わったものの距離的にはそんなに離れてなくて、たまーに仕事帰りにバッタリ会ったりしてたのに、最近会わなくなったから、どーしてるのかなって気にはなっていた。
mixi経由でメールしてみようかな、とも思ってた。

でも結局私は何もしなかった。
そんな矢先の出来事だった。

ラストの日、その事実をお客様に教えてもらわなければ、私は一生彼女がこの世からいなくなったのも知らなかっただろう。
今更「もっとああすればよかった」とかいう後悔をしても、もう私は何もしてあげられない。
自覚してなくても、心のどこかで「そんなに仲良くないしな」って遠慮していた自分もいた。

キャバ嬢だった8年間、プライベートでどんなに悲しいことがあっても、仕事だと割り切って人前では絶対泣かなかった。
でもラストの営業終了後、初めて人目を気にせずに泣いてしまった。
何もしなかった自分が悔しくて。
繊細な子だと分かっていたのに、手を差し伸べることすらしなかった自分が悔しくて。
そして何より、ユンさんの時と同じ後悔をしている自分が悔しくて。

だからね、もう人に関する後悔はしたくないんだ。
今現時点で新しい連絡先教えきれてないお客様もいるけど。
もう、身近な人を失って後悔するような思いは二度としたくない。

2年前の今日、ユンさんがこの世からいなくなったのを知って。
空が恐ろしいくらい青くて。
暑いはずの真夏日なのに、かいた汗が冷たく、じんわり背中をつたっていったのを覚えている。

そして2年前の今日は、私が最後に働いたお店がオープンした日。
もぅオープンして2年が経った。。
あの頃の私は大学を卒業するのも、キャバ嬢を引退するのも、予想だにしていなかった。
ましてや私がお昼働こうだなんて、あの頃誰が予想しただろう?

私が本当に望んでいた結果ではないけど、これで良かったって思ってる。
少なくともあと数年は、今のまま東京にいるだろう。

現実は時として生きることすら厳しく感じさせる。
でも私はまだ死ねない。
生きないと。

どうか二人が安らかに眠れますように。