とらや工房から地続きの東山旧岸邸へ。
こちらは、
安倍首相のご母堂の安倍洋子さんが御殿場市に寄付されたもの。
岸信介氏が引退後こちらで亡くなる一年前まで過ごされた。
歌舞伎座の設計で有名な吉田五十八氏の設計。
いわゆる和モダンの先駆け。
木組みを活かして直線的な美しい空間つくっている。
当時としては珍しかった間接照明。
アルミサッシ、金網の網戸、雨戸があって、今でも不具合なく使用できる。
家具もほとんど当時のままで、部屋のデザインとも調和している。
特に食堂からの眺めは圧巻で、岸氏もたいへん好まれていたということ。
正面を少しずらして植えられているのが、お気に入りのノムラモミジ。
若葉は赤く、夏には緑になって、秋には燃えるような真っ赤になる。
広間の茶室もスッキリと無駄がなく、庭とも調和。



素晴らしいキッチンがあって、三人の女中さんが使いやすいようにと配慮されている。
セントラルヒーティングでバリアフリー。
50年以上経っても古さを感じさせない。
この椅子とてもすてき。
籐と木を要所に使っている。
家具も吉田五十八氏によるもの。