第一部は、
引窓
男女道成寺

どちらもなかなかの出来

引窓
南与兵衛  隼人
お早    新悟
濡髪    橋之助
お幸    吉弥

新悟はちょっと硬さがあるが、
とても良い女房ぶり。
廓言葉が出るところも自然。
隼人は、最後の決め台詞がもっとはっきり聞こえればよかった。
前半の召し出されて禄をたまわれた嬉しさ、任務を与えられ緊張しているところなどは良かったと思う。
橋之助の濡髪。
濡髪は、とても格の高い相撲取りだったわけだが、若い橋之助にはちょっと荷が重いか。
年齢的にも長吉のほうだとおもうから。
しかし、母のもとに別れにくる息子という面からはみるとちょっと若さが目立つのも良いのかなあと思った。
吉弥のお幸。
一日の長あり。
しみじみと良いお幸。
ちょっと蓮っ葉にきこえる声も何かあっている。
こせんも良かったし、三婆でないちょっと重い婆とかは、この人のものか。


男女道成寺
狂言師左近  巳之助
花子     新悟

板付きで幕が開いたとき
上手 花子
下手 左近
新悟が縦も横も一回り大きくて、あれ、こちらが巳之助かと。
お早のときは、大きいと感じなかったのだけれど。からだを殺せていないのかなあ。
弥十郎さんの息子だから、大きいの当たり前なの。
新悟の踊りはお祭りの芸者ぐらいしか印象にない。
これからもっと稽古を。
芝居は、うまいのだから。

左近の巳之助は、流石にうまい。
新悟と並ぶと小さいが、一人で舞台に立つとおおきくみえる。

前半のほぼ同じ意味振りを二人で踊るとき、ああ上手いな。
体の線がきれい。
2つ面は、たのしかった。
手毬歌は、身体能力見せつけた。小松歩き?はやっ。
とても楽しくて、あっという間。