円建て負債と外貨建て負債は、天と地の差があります。
たとえば、政府が年間1000兆円の予算を組んで、箱物などをガンガン作って景気が良くなって、バブル到来するとします。
ある人は「そんなに無理に景気を上げて借金がかさむだろう。危険だ」というかもしれません。
しかし、これにより政府の累積負債がたとえば2000兆円に膨れ上がっても、円建てである限り、政府が1000兆円硬貨2枚を発行して貸主に支払いすればチャラになります。
「じゃあ、国民は働かなくても自国通貨を発行して必要をまかなって生きて行けるということになるではないか」というかもしれませんが、「ノー」です。
なぜならば、実力以上に円貨を供給しすぎると、その価値が下がってインフレになるからです。
インフレになると、国内で作ったものを海外に安く輸出できる反面、海外の原料や商品の値段が上がります。
海外から調達するしかない原油や鉄鉱石などの価格が高騰すれば、生産費用がかさんで商品の価格に反映し、競争力を失います。競争力を失って輸出に陰りが出ると、外貨準備高が減って国富を失い、しまいには、海外から借金するはめになるかもしれない。ドル建ての負債が増えるとデフォルトに陥る恐れがあります。なぜならば、日本国はドルを作れないからです。これこそが本当の危機です。
しかし、円建ての負債は通貨発行権を持っているので、インフレにならない限り問題ではない。