わざわいだ。偽善の律法学者、パリサイ人。おまえたちは預言者の墓を建て、義人の記念碑を飾って、
『私たちが、父祖たちの時代に生きていたら、預言者たちの血を流すような仲間にはならなかっただろう』と言います。
こうして、預言者を殺した者たちの子孫だと、自分で証言しています。
おまえたちも父祖たちの罪の目盛りの不足分を満たしなさい。
おまえたち蛇ども、まむしのすえども。おまえたちは、ゲヘナの刑罰をどうしてのがれることができよう。
だから、わたしが預言者、知者、律法学者たちを遣わすと、おまえたちはそのうちのある者を殺し、十字架につけ、またある者を会堂でむち打ち、町から町へと迫害して行くのです。
それは、義人アベルの血からこのかた、神殿と祭壇との間で殺されたバラキヤの子ザカリヤの血に至るまで、地上で流されるすべての正しい血の報復がおまえたちの上に来るためです。
まことに、おまえたちに告げます。これらの報いはみな、この時代の上に来ます。
ああ、エルサレム、エルサレム。預言者たちを殺し、自分に遣わされた人たちを石で打つ者。わたしは、めんどりがひなを翼の下に集めるように、あなたの子らを幾たび集めようとしたことか。それなのに、あなたがたはそれを好まなかった。
見なさい。あなたがたの家は荒れ果てたままに残される。
あなたがたに告げます。『祝福あれ。主の御名によって来られる方に』とあなたがたが言うときまで、あなたがたは今後決してわたしを見ることはありません。」
イエスが宮を出て行かれるとき、弟子たちが近寄って来て、イエスに宮の建物をさし示した。
そこで、イエスは彼らに答えて言われた。「このすべての物に目をみはっているのでしょう。まことに、あなたがたに告げます。ここでは、石がくずされずに、積まれたまま残ることは決してありません。」
イエスがオリーブ山ですわっておられると、弟子たちが、ひそかにみもとに来て言った。「お話しください。いつ、そのようなことが起こるのでしょう。あなたの来られる時や世の終わりには、どんな前兆があるのでしょう。」(マタイ23・29-39、24・1-3)

1.

再臨は、旧約世界を裁くために起きることが、この箇所からわかる。

23・29-39のメッセージは次のとおり:

ユダヤ人は、神から使わされた預言者を殺し、迫害した。

何度も悔い改めを迫ったが、言うことをきかなかった。

そのために、滅亡が迫っている。

そして、この後に「あなたの来られる時や世の終わり」の「前兆」が語られる。

文脈的に、「世の終わり」は「旧約世界の終わり」を意味することは明らかである。

それゆえ、「あなた」が「来られる」のは、「旧約世界を裁く」ためであることも明らかである。

これを世界の終末と解釈するのは、文脈を無視した「私的解釈」である。

2.

黙示録は、紀元70年の再臨を頂点とする「旧約世界への審判」を記した書物である。

この裁きの内容は、「7つの封印が施された巻物」に記されている。

また、私は、御座にすわっておられる方の右の手に巻き物があるのを見た。それは内側にも外側にも文字が書きしるされ、七つの封印で封じられていた。(黙示録5・1)

この7つの封印の解除は、「審判のプロローグ」である。つまり、審判を実行する者たちの紹介と、これから起きる内容についての事前紹介が行われている。

また、私は見た。小羊が七つの封印の一つを解いたとき、四つの生き物の一つが、雷のような声で「来なさい」と言うのを私は聞いた。
私は見た。見よ。白い馬であった。それに乗っている者は弓を持っていた。彼は冠を与えられ、勝利の上にさらに勝利を得ようとして出て行った。
小羊が第二の封印を解いたとき、私は、第二の生き物が、「来なさい」と言うのを聞いた。
すると、別の、火のように赤い馬が出て来た。これに乗っている者は、地上から平和を奪い取ることが許された。人々が、互いに殺し合うようになるためであった。また、彼に大きな剣が与えられた。
小羊が第三の封印を解いたとき、私は、第三の生き物が、「来なさい」と言うのを聞いた。私は見た。見よ。黒い馬であった。これに乗っている者は量りを手に持っていた。
すると私は、一つの声のようなものが、四つの生き物の間で、こう言うのを聞いた。「小麦一枡は一デナリ。大麦三枡も一デナリ。オリーブ油とぶどう酒に害を与えてはいけない。」
小羊が第四の封印を解いたとき、私は、第四の生き物の声が、「来なさい」と言うのを聞いた。
私は見た。見よ。青ざめた馬であった。これに乗っている者の名は死といい、そのあとにはハデスがつき従った。彼らに地上の四分の一を剣とききんと死病と地上の獣によって殺す権威が与えられた。
小羊が第五の封印を解いたとき、私は、神のことばと、自分たちが立てたあかしとのために殺された人々のたましいが祭壇の下にいるのを見た。
彼らは大声で叫んで言った。「聖なる、真実な主よ。いつまでさばきを行なわず、地に住む者に私たちの血の復讐をなさらないのですか。」
すると、彼らのひとりひとりに白い衣が与えられた。そして彼らは、「あなたがたと同じしもべ、また兄弟たちで、あなたがたと同じように殺されるはずの人々の数が満ちるまで、もうしばらくの間、休んでいなさい」と言い渡された。
私は見た。小羊が第六の封印を解いたとき、大きな地震が起こった。そして、太陽は毛の荒布のように黒くなり、月の全面が血のようになった。
そして天の星が地上に落ちた。それは、いちじくが、大風に揺られて、青い実を振り落とすようであった。
天は、巻き物が巻かれるように消えてなくなり、すべての山や島がその場所から移された。(黙示録6・1-14)

勝利の白い馬、戦争の赤い馬、飢饉の黒い馬、死の青い馬・・・は、審判の時に何が起きるかを予示している。

「太陽は毛の荒布のように黒くなり、月の全面が血のようになった。そして天の星が地上に落ちた。」

創造において、太陽は「昼を司る者」であり月と星は「夜を司る者」である。

これらの異常は、天界における大変革の前兆である。

つまり、旧い天が滅びて、新しい天に変わることを予示している。

小羊が第七の封印を解いたとき、天に半時間ばかり静けさがあった。
それから私は、神の御前に立つ七人の御使いを見た。彼らに七つのラッパが与えられた。(黙示録8・1-2)

いよいよ最後の封印が解かれ、巻物が開かれた。

この巻物に記された審判は、7つの段階に分かれており、それぞれの段階の開始時に合図のラッパが鳴る。

8章7節以降、各ラッパが鳴ると次のことが起きる。

1.植物の3分の1の滅亡
2.海の生物の3分の1の滅亡
3.川の3分の1の滅亡
4.太陽、月、星の3分の1の滅亡
5.額に神の印を押されていない人が苦しみを受ける
6.人々の3分の1の滅亡

これらは、天地に存在する者に対する裁きである。

封印を解いたときに予示されていた「旧い天地」への審判が実行された。

第7のラッパが吹かれ、裁きの本編が始まる前に、神からの最後の和解の試みがなされる。

それから、わたしがわたしのふたりの証人に許すと、彼らは荒布を着て千二百六十日の間預言する。(黙示録11・3)

しかし、邪悪なイスラエルはこれをも拒み、救われるチャンスを自ら捨てた。

そして彼らがあかしを終えると、底知れぬ所から上って来る獣が、彼らと戦って勝ち、彼らを殺す。
彼らの死体は、霊的な理解ではソドムやエジプトと呼ばれる大きな都の大通りにさらされる。彼らの主もその都で十字架につけられたのである。
もろもろの民族、部族、国語、国民に属する人々が、三日半の間、彼らの死体をながめていて、その死体を墓に納めることを許さない。
また地に住む人々は、彼らのことで喜び祝って、互いに贈り物を贈り合う。それは、このふたりの預言者が、地に住む人々を苦しめたからである。(黙示録11・7-10)

ついに、本格的な審判が始まった。

御使いは第7のラッパを吹き鳴らした。

第七の御使いがラッパを吹き鳴らした。すると、天に大きな声々が起こって言った。「この世の国は私たちの主およびそのキリストのものとなった。主は永遠に支配される。」(黙示録11・15)

紀元1世紀の大患難の本格的な開始に先立って、キリストにこの世の支配権が移行した。
 

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