不換紙幣とは「無から有を生じた」結果。

普通、紙幣は、貴金属の預かり証であるから、実資産の裏打ちがあるが、不換紙幣はない。

あるとしたら国家の信用。

国家に信用がなくなれば、通貨は下落する。

で、国家の信用は何かと言えば、外貨保有量と政治の安定度。

いくら外貨を保有していても、クーデターが頻繁起きて政情不安があったり、国防力が低くて他国による侵略を受けやすくなれば、通貨は下落する。

円貨の暴落を防いでいるのは、戦後築き上げた経済大国の地位と外貨保有量、及び、自民党による安定した政権運営と日米同盟による国防力。

このように、日本には国家力があるので、円貨が簡単に下落することはない。

それゆえ、たとえ不換紙幣であっても、円は「信用できるお金」の地位を保っている。

このように安定した地位が確保されている場合、国が必要に応じて自由に円貨を供給することが可能。

しかし、今の中央銀行制度では、国が円貨を発行しようとする場合、無から発行することはできず、政府が国債という借金を作ってそれを市中に流し、その市中に流れた国債を日銀が買い取るという形を取らねばならない。

つまり借金を作らない限り、円貨の発行はできない。

ここで、政府のバランスシートには負債が計上され、その総額が膨大な額になっている。

財務省は、この負債を「国の借金」と解釈しているが、実際のところ、それは単なる「通貨発行の代償」でしかない。

もし政府が、国の信用を担保に、国債を発行せずに、無から直接発行できれば、こんな負債は発生しない。

ここで賢明な読者は「日銀って要らなくない?」と思うだろう。

私は、要らないと思う。

通貨発行するために作られた負債は、日銀を通さなければ、負債にならないのだから。

考えていただきたい。

もし日銀が普通の政府の一部門であったら、政府が日銀に100万円の紙幣の発行を注文した場合、日銀に支払う代金は印刷代及び人件費(及び諸経費)だけである。

しかし、現行、日銀が受け取る額は、額面の価値100万円プラス印刷代及び人件費(及び諸経費)である。

「額面の価値100万円」が余計にかかっている。

こんな不合理なシステムがなぜこれまで生き残ってきたのだろうか。

それは、中央銀行家が実質的に日本の支配者だからである。

彼らには通貨発行益という途方もないぼったくりが許されてきたのである。

識者の検証をお願いする。