戦没者追悼式

沖縄戦から79年 「慰霊の日」

急激な配備拡張に

沖縄県民は、強い不安

2024/06/23

 

 昨日6月23日(日)、沖縄は20万人を超える人が亡くなった沖縄戦から79年の「慰霊の日」で、平和の祈りがささげられました。激戦地となった糸満市では、沖縄県主催の戦没者追悼式が開かれました。
 

 玉城知事は平和宣言で、「自衛隊の急激な配備拡張が進められており、悲惨な沖縄戦の記憶と相まって、私たち沖縄県民は、強い不安を抱いています」と自衛隊の「南西シフト」への懸念に今年も言及。「辺野古新基地建設の断念など、基地問題の早期解決を図るべきです」と述べた。

 

 政府は台湾有事などを念頭に、沖縄を含む南西諸島での防衛力強化を続けており、今年3月には陸地から艦艇を狙う地対艦ミサイル部隊を沖縄本島に初めて配備。戦時の記憶と重ね、懸念を深める県民は多い。
 

 

台湾有事でも、沖縄は犠牲

人命があまりにも軽視

 沖縄はかつて住民の四人に一人が命を落とした、苛烈な地上戦が行われたところです。国家の前に置かれるべき人命があまりにも軽視されているのではないかと思います。
 今、台湾有事のための日米共同作戦計画を自衛隊と米軍で策定しています。その計画には住民の存在は一切含まれていません。日本政府は形だけでも、台湾有事が起きたときのために与那国の人は九州のどこ、宮古島の人はどこの県、という避難計画を立てましたが、本当に無責任な話です。沖縄本島は屋内避難ですが、南西諸島で唯一米軍基地が集中している沖縄本島の人たちが屋内避難で大丈夫というのは非現実的です。

 与那国、石垣、宮古を中心にシェルターをつくろうとしていますが、それは沖縄戦の時のガマと完全に同じです。ミサイルが飛び交う中で地下のシェルターに閉じこもって、島民の命が助かる保証はありません。