紅麴問題、死者4人、相談1.2万件に

安全性を信じた消費者が、健康被害

2024/03/28

 

 

 小林製薬の紅こうじ原料を使ったサプリメント「紅麹コレステヘルプ」を摂取し、腎疾患などの健康被害を訴える人が増え続けている。新たに2人が亡くなり、計4人になったと発表した。厚生労働省は同日、入院して治療した人は93人、同社への相談件数は約1万2千件と公表した。深刻な被害が広がっている。まだ拡大の模様、心配です。

 

 健康の維持や増進に役立つと宣伝していた食品で起きた事態でもあり、事業者の責任は重大だ。被害の拡大を防ぎ、全容の把握と原因究明を急がなければならない。

「機能性表示食品」がうたう効果や安全性を信じて購入した消費者が、その商品で健康被害を受けたとすれば事態は深刻だ。


2ヶ月も放置

 問題が起きてからの対応も後手に回った印象が強い。小林製薬が最初に問題を把握したのは1月15日だが、国への報告は公表前日の3月21日だった。政府からも情報提供の遅れを批判する声が上がっている。