秋を撮る その9
はらりと おもきすすき

をりとりて
はらりとおもき
すすきかな
  飯田蛇笏

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 はじめは「折りとりてはらりとおもき芒かな」と漢字とひらがなを混ぜた表記だった。それをひらがなの表記にしました。芒のしなやかさがでています。


まるで懐かしい童謡のです。

 音の作り方においてもすきのない俳句です。
「をり」「とり」「はらり」「おもき」「すすき」と、イの音で終わる語が重なっています。
 また、上五は「をり」「とり」と動詞を連ねて引きしめている。
 中七下五は「はらり」「おもき」「すすき」の三音の語をゆるやかにつなげ、緩急の流れつけています。