初めての旭川へは札幌から電車で移動しました。
1時間20分の車窓からは
菜の花畑が見えて、
北海道はどこまでも平らなので
デンマークでもこんな平原を
菜の花の平原を、
電車で走ったことあったな…
と思い出したりして。





空港にお迎えに来てくださったのは
東海大学名誉教授、
椅子研究家・東川町文化芸術コーディネーターの
織田憲嗣先生。
もう12年のお付き合いになります。





まずは
織田先生の美しい奥様の待つお宅にお伺いしました。
ご自分で設計されたお宅は、
夢の世界。
お庭にワイルドデイジーが咲き、
タンポポの綿毛がふわふわと舞っていました。




「最初は僅か3株のワイルドデイジーでした。
それがこんなに増えたのですよ。」
と、
小さな花にも目を細くされて、
スズランの群生や
寄ってくるシジュウカラを指差す織田先生に、
もう私は
完全にノックアウト。





さらにお宅の中に入ると、
北欧をベースとした品格のある居住空間に
溜息しか出ませんでした。


織田先生は、
世界的な椅子の研究者として
デンマークでも
デザインミュージアムでの表彰を受けていらっしゃいます。
椅子研究家
東川町文化芸術コーディネーターとして、
この東川町や世界の家具界に
どれだけ貢献されていることか。





こちらもデイジーのお庭。
敷地は5000坪です。




で、
なんで私が旭川をお訪ねしたかというと、
旭川市東川町産業振興課
東川町デザインスクールにて
デンマーク刺繍をレクチャーするためでした。

この小学校だった校舎を改築した
東川町
にて
小学校の給食室だったここで、
みなさんにデンマーク刺繍をお教えしました。



さて
この可愛らしい椅子たちは、
「きみの椅子」プロジェクト
といって、
東川町で生まれた赤ちゃんのご家族に
贈られる椅子のアーカイブです。
私が好きな建築家
中村好文さんがデザインされた椅子もあって、
いいなぁ。
この町で子供が生みたかったーっ。
心がジタバタしました。





同じ部屋には、
グスタフスベリや
スティグ・リンドベリ
コスタ・ボダ
などの織田コレクションが展示されていましたが、
織田コレクション
は、
こんなもんじゃなく…
倉庫も含めて椅子が1350脚
家具が数百点
陶器 3500円
ガラス 1000点
などなど
ほとんど北欧から!
という…
ひとりの方が集めたなんて
とうてい信じられない膨大な数。




「世界の先進国で、
デザインミュージアムが無いのは日本だけなのですよ。
嘆かわしいことです。」
と、
おっしゃる織田先生。





私は、
いつの日か
日本で初めてのデザインミュージアムとして
素晴らしい美術館が
粛々とオープンし、
これらコレクションが飾られる日が
待ちきれません。




そしたら、
みんなで行きましょうね!




つづく。