震災から二年になろうとする日々、
あちこちで語られ、報道されるようになったこの頃ですね。。




今日は友人に起きた話について書かせてください。




彼女には一人息子がいます。
その坊ちゃんの話です。
坊ちゃんは、マリオ君。日本人です。




マリオ君。
左側の男の子です。
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なんとウィーン少年合唱団に合格し、昨年からウィーンの王宮内に住んで世界中からの仲間100人と共に、
歌と勉強の日々を送っています。


「花は咲く」
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私は先ほど、クルマの中でこの歌を聞いて、泣きそうになってしまいました。



実は私はマリオ君にはまだお会いしたこともないのに、
マリオ君がこれを一番上手な日本語で歌っているかと思う気持ちと、
震災に遭われた皆様のこと、
来週も会いにいく東松島の刺繍プロジェクトの「27人のステッチガールズ」のみんなのこと。
そして私自身については懐かしい父を思い出して、泣きそうになりました。





本当に素晴らしい天使の歌声。
感激しています。。。




今年の全国のウィーン少年合唱団の公演の中で、私は6月5日のサントリーホールの公演チケットをもう用意していますが、
日本公演での「今年の歌」が「花は咲く」に決まったとき
彼女がマリオ君に話した話に、さらに感動を覚えました。





「この曲の意味を理解して歌えるのは、ひょっとするとあなただけかもしれない。
 何故なら、あの日、日本にいたのはこのメンバーの中であなただけだから。
 あの日の恐怖とあの日からの苦しみを知っているのは。」

「この曲の深さがわかるでしょう?
 どうかこの曲の思いをメンバーにあなたなりに伝え
 そして、あなたがたの清らかな歌声で
 天の光を添えて、皆に届けるために、がんばってほしい。」




あの震災の日の直後、
私とともにチャリティーを始め、
私と夫がフクシマに向かう様子をじっと見守り
そしてフクシマからの避難してきた
遠い親戚と語り合った経験がある、
そんな息子だからこそ
私は、私の思いを伝えました。



と。。。






息子は神妙な顔で黙ってうなづいていました。
その後、彼はウィーンでモーツァルトコアのメンバーに
自分なりに日本語指導を行ったそうです。



震災直後、彼が小学校で書いていた将来の夢は
「地質学者」だったそう。



地震をあらかじめ予知し、被害を防ぐ事が出来る研究がしたいと。

でも
彼はいまだから出来る仕事が
歌である事も気づいています。
この天に通ずる歌声を持っている
この時期だからこそ。




入団してすぐに与えられた
ウィーン楽友協会でのフクシマへのチャリティーコンサートで
「ふるさと」をソロで歌うという大役を
迷いもなく行えたのは
彼のその熱い思いからだと信じています。







ジャケットにはピンクのガーベラを持った可愛らしく誇らしげな男の子たちの姿が。



ピンクの一重の花。
まさにハートみたい。
天使と呼ばれる彼らが
日本に捧げるこの「花」は
私たちの心の花も
きっと美しく咲かせることでしょう。




この曲がより多くの人に届き
癒しの光となることを
心から願っております。





ワーナーミュージックジャパンより

「花は咲く」 フル・バージョン (作詞:岩井俊二、作曲:菅野よう子) ほか

現在、三井住友海上の「スマ保」(アプリ)キャンペーンのTVCFに堀北真希さんとともに出演しており、日本でも絶大な認知度を誇るウィーン少年合唱団のレコーディング作品です。
2013年の来日公演のために「今年の歌」として、「花は咲く」を選んだウィーン少年合唱団。
2013年1月、ウィーンにおけるレコーディングが実現!
日本語による歌唱です。
売り上げの一部が、東日本大震災の義援金としてNHK厚生文化事業団を通じて、被災地に届けられます。