昨日は早朝に家を出て、東松島に向かいました。




東北新幹線で仙台へ、
そして東北本線に乗り換えて30分。
刺繍の道具をたくさん詰めたスーツケースを持って行きました。
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松島駅に、一般社団法人 東松島みらいとし機構(HOPE)の赤平さんがクルマで迎えにきてくださいました。




赤平さんとは、東京で何度も何度も打ち合わせをしてきたから、
いよいよスタートの気持ち。。




「松島や、ああ松島や、松島や」
という松島の海を見ながら海岸線をまわり、
被害のいちばんひどかった東松島の沿岸部へ。




私はもとの家々のあった場所がわからないから比較できないのだけれど、
何もなくなった剥き出しの自然風景の中を走りながら、
言葉を失うって、こういう気持ちだったんだなと思っていました。





ですが、皆さんの生活はもちろん始まっています(^ ^)

あまり写真を撮ったりするタイミングもなかったのですが、
スーパーマーケットも、どこも、
ひな祭りを待つごく普通の暮らしを映しだしていました。




変わってないようで、変わっていたのは東松島のみなさんの「心」


「心が変わったんですよ、震災後にね。」



「お金や建物や権力や、そんなものではなく、豊かなことを求めるようになりました。」



と、今回、場所を提供してくださった東松島市「蔵しっくパーク」ひと・まち交流館のマネージャー鎌田さん。



この建物は、日本酒の蔵元だった素晴らしい「一の蔵」酒造の日本家屋を公開していて、
いまは、雛祭りの「吊るし」細工の飾りがとっても見事で。

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地元の方々は、こうした手作りの時間をますます大切にされ、
ここにほんとの豊かさを感じ、
圧倒されました。
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この素敵な日本家屋に30名のママやおばあさん達が集まってくださいました。

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刺繍の時間は、東京のいつもの刺繍カフェと全く一緒。
和やかな自己紹介に始まりましたが、
臆することなく「仮設に住んでいます、○○です。」と、数名の方々。



いまからは、みんな一つになり、刺繍プロジェクトの仲間入りです。


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こうやって、教えました。



図案は、プロジェクトの東京チームの仲間で電通のデザイナーさん二人が考えてくれたこのデザイン。
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デンマークの心と日本の心が表現されています。

可愛いデザインでしょう。




サンプル刺繍は、東京の刺繍カフェの生徒さんが一晩中かかり、短い時間で仕上げ、
仙台入り前日の夜10:00にご主人の運転で私の自宅までわざわざ届けてくれて。


当日、参加出来なかった希望者の方々にビデオを観ていただくビデオカメラを廻したのは、
電通仙台支社の鶴宮さん。



みんなの力で作品作りがスタートしました。



刺繍は初めての方が多く、
すぐにスイスイ出来た方もいれば、
もう少し教えていきたいんだけどな、
の方々も…。




でも時間がきてしまい、
もう一度みんなのこと気になるから、もう一度来たいな、でも無理かなと思っていた矢先。。



HOPEさんからみなさんに、次回に集まる日が発表されて驚いたのです。



その日だけ、私もスケジュールが空いています。



ちーちも私もびっくり。
しかも3月11日、その次回の集合日前日には震災後イベントで仙台にいる私達。



この偶然の日程の一致には、心底驚きました。



「やった(^ ^)私も来られます」


事務局の高田さんと顔を見合わせてニコニコ(^-^)/



最後のあたりで、
お子さんが4人いるというママが「こういうことがしたかったんだよねぇ
。」
と、言ってくれて、3人目を妊娠中のママが「そうなんだよねぇ。」
と言ってくれたことが、すごく嬉しかったです(号泣)




だけどこのプロジェクトでいちばんスゴかったことは、
何ヶ月も前に決めた刺繍の日、つまり2月28日の翌日の3月1日に、
偶然にも仙台三越さんからオファーをいただき、


「3月1日に、仙台三越にトロールビーズのお店をオープンしていただけませんか」
と、言われたこと。。。




刺繍が先に決まっていて、
仙台三越が後から。。。


その日程の偶然の一致にも驚いた今回のプロジェクト。



何かが始まるな…という気持ちになりました。



心残りだったのは、昨日のママ達、おばあさん達に仙台三越のオープンをお伝えするのを忘れちゃったこと。

今度からもっと来ますよ、と言えれば良かったのだけど。




今回のタオルと刺繍糸の提供は、フランスのDMCさん。
海を越えて支援していただき、
日本支社長の小山田さん、高橋さん、
電通東日本の稲川さんや、
HOPEの佐藤さん。


まだまだこれから何人もの方々にお世話になります。



みなさま、また報告を聞いてくださいね(^ ^)