ケアセンター(手術を行うところ)に移り、

待合病室に通されました。

 

服を全部脱いで、簡易パンツにナプキンをつけて

手術用の服に着替えます。

ベットに横になり、看護師さんが点滴用の針をつけてくれます。

 

別の看護師さんからひたすら問診を受けます。

最後にご飯を食べ時間、飲み物を飲んだ時間

吐き気はあるか?痛みはどうか?などです。

 

看護師さんの方からも希望を聞かれました。

私は前日カウンセラーさんと話した通り、

全身麻酔で、痛くなく、記憶に残らないようにしてほしいことと

フットプリントとエコー写真をお願いしました。

 

そして、なぜか今まで考えていなかったのに

赤ちゃんに会うことはできますか?と聞いていました。

しかし看護師さんに

「通常会うことはできないから…」

と言われ、

私はわかりました。大丈夫です。と答えました。

病院の方針によるし、仕方ないと諦めました。

 

今度は麻酔科の先生が自己紹介と体調の確認に来てくださいました。

そこでも一応痛くしないでください。と再度確認しました。

 

この時朝8時半ごろで、

お腹の定期的な痛みの感覚が短くなってきて

締め付けられるような強い痛みに変わっていました。

 

摘出を担当する先生も自己紹介に来てくださいました。

今すでに腹痛がひどいこと、そろそろ我慢できないことを伝えました。

先生は

「もう少しだから待ってて。

 我慢できない時は、

 看護師さんを呼んで痛み止めを打ってもらいましょう。」

と言われました。

 

しばらく我慢していましたが、

看護師さんが見にきてくださり、痛み止めを注射してくれました。

それでもなお痛みが治らないので、

さらに2回痛み止めを注入しました。

少し楽になった気がしましたが、

副作用で眩暈がしてきました。

 

なんやかんや痛みに耐えていると

9時20分ごろ、別の看護師さんが呼びにきて

「手術室に向かいますよ。歩けますか?」

と尋ねられました。

私はのそのそと、ふらつく体を看護師さんに支えられながら

手術室に向かい、手術台に横になりました。

また腹痛がひどくなってきていたので、

麻酔科の先生が、酸素マスクをつけて

担当の先生が、手術の内容を読み上げている間に意識がなくなりました。

通常であれば、麻酔を打つタイミングを話しながら迎えると思います。

 

気がつくと手術は終わっており、経過観察の待合病室にいました。

手術前までふらつきや気持ち悪さ、お腹の激痛とで苦しすぎて、

目覚めた直後は、かなりスッキリした感覚でした。

 

看護師の方が、出血量を確認され、

「赤ちゃんに会えるけど、旦那さんはどうしますか?」

と聞かれました。

当日独断で決めたので、旦那が見るかわからないけど

旦那が来てから、見ます。と答えました。

旦那は一度家に帰って、また戻ると言っていたけど

既に戻ってるかわからない。と言うと

看護師の方が、旦那に連絡をとってくれました。

 

旦那が来るまでに、また別の待合病室に移動しました。

旦那が到着し、

手術を担当した先生が、

可愛らしい箱に赤ちゃんを入れてきてくれました。

白い小さなニット帽を被せてもらっていました。

まだ成長途中で、皮膚が薄く全体的に赤く、

グロテスクな見た目をしていましたが、

目を瞑ってはいたものの、ぱっちりした目と

小さな鼻の可愛らしい女の子がいました。

私の目にはとても可愛らしい子でした。

 

今まで、エコーでしか見たことがなかったこの子が

実在していたことが本当に嬉しかったです。

ちゃんと産んであげられなかったけど、

約6ヶ月一緒にいたこと一緒に過ごせたことが嬉しかったです。

最後に会えて本当に良かったと思いました。

 

旦那は見ることができませんでした。

目に焼き付くことに耐えられないと言っていました。

 

一旦旦那に退出してもらい、待合室で待ってもらい、

リンゴジュースとビスケットをもらって食べました。

看護師さんに

「そろそろ着替えられますか?

 着替えたら、トイレで出血を確認してみて。」

と言われ、着替えてナプキンをつけてトイレに行きました。

出血は生理の多い日より多いくらいでした。

そのことを看護師さんに告げ、

「大丈夫そうですね。帰って大丈夫ですよ。

 痛み止めを飲む時間を指示するので、それに従ってください。

 もし、出血が多いとか何か問題があれば連絡してください。

 明日以降、体調が良ければ徐々に普通の生活に戻して構いません。」

と言われ、旦那と合流し、旦那にもこの話を聞いてもらい

病院を後にしました。

手術自体は20分くらいで、トータル4時間くらいで終わりました。

 

股が擦れたようなヒリヒリとした痛みはあるものの

そこまで、気分が悪いとかフラフラするとかはありませんでした。

 

病院からは以下の注意事項を守れば、

軽い散歩などしていいと言われていました。

シャワーは手術後入ってもOK。浴槽、ジャグジーは2週間禁止。

アルコール、タバコ等は48時間は禁止。

激しい運動は避けること。

手術後の運転は禁止。

 

しかし大事をとって、自宅に帰ってからは安静にし、

母に無事に手術が終わり、帰ってきたことを報告し、

前日眠れなかった分、ベッドに横になったらすぐに眠ってしまいました。

 

シャワーはなんだか怖くて、翌日の昼に入りました。

 

家に帰ってフットプリントを確認したら、

とても可愛い彼女の生きた証があり、とても嬉しかったです。

短い間だったけど、私の元に来てくれてありがとう。

私を強くしてくれて、ありがとう。

たくさんの感謝の気持ちでいっぱいになりました。