娘はもともと拘りが強いほうだったと思います

好きな食べ物、遊具、服、キャラクター・・・etc.

一回気に入ると一定期間、そればっかり食べたり、集めたり、遊んだり

だけど「子どもだから」で片付けられる程度のものでした

 

けれど

 

摂食障害になってからの娘の拘りは普通の生活に支障がでるほど

大きく、強いものでした

 

自分の拘りに娘自身も翻弄されていましたが

私にとってもこの強い拘りは強敵でした

 

例えば衣服

「トップスを着る際、襟元から下に着ている服が見えたら嫌だ」

トレーナーのような丸襟のものを来た時下に着ている下着やロンTの

襟口が見えるとダメだと言うのです・・・

 

痩せているから、何を着ても常にぶかぶか状態

襟元だって大きく開いてしまうことがほとんどです

夏場はTシャツでもキャミソールのようなものを着ればクリアできたのですが

冬場は重ね着なしでは過ごせない

だけどヒートテックを下に着ると襟元からでてしまうと拒否

だけどトレーナー1枚では痩せすぎもあって非常に寒がる

 

寒さ対策を優先させるか、見た目を優先させるか

何回も着たり脱いだり・・・

ホッカイロを貼ったり、腹巻を巻いたり・・・

襟元からたったの1mm、2mmチラ見えするのも許せないと

鏡の前で永遠とにらめっこ

 

服選びに時間がかかり過ぎて、予定を変更なんてこともしばしば・・・

 

そもそも下に着ているものが見えたら何がダメなのか?

なんでそこにそんなところに拘るのか?

 

最初は「少しくらい見えても変じゃないよ~」

と声を掛けていたのですがそんな言葉は全く届かず

そのうち娘が鏡の前で確認作業を始めると

「あ~また始まった・・・」と気が重くなるようになりました

 

服だけではなく、食器やコスメや文房具にも

自分の拘りが強く、買いものひとつするのにもものすごく時間がかかりました

 

ものに対する拘りも理解に苦しむことばかりでしたが

私が一番驚いたのは

 

拘りというより、病気の影響からくる思い込み、偏った考え方なのでしょうが

とにかく、食べた後じっとしていられない、座っていられない

 

食後はすぐ席を立ち、歯磨きをして、そのあとはソファーやこたつに

座ることをせず部屋のなかを永遠とうろうろ

 

食べたことへの恐怖心からくる行動なのでしょうが、娘の場合、

食べているときより、食べ終わった後のほうが落ち着きがなかった

酷い時は会話もままならい感じでした

 

中でも絶句したのが・・・

 

 

 

娘は病気になる前、歯の矯正をしてました

でも長期入院となってしまったため、定期的に歯医者へ通えなくなり

泣く泣く矯正を一旦中止してました

(矯正代金、1年間分を一括で支払った直後でした(T_T))

 

なので退院後、一日でも早く歯医者で診てもらいたかったのに

なぜか歯医者へ行くのを嫌がる娘

 

矯正器具を付けるのが嫌なのかと思い

歯のクリーニングだけでいいからと促しても拒否

 

なんでそんなに歯医者を拒むのか・・・理由がわかりませんでした

 

ある日

「11:30からか、17:00からならいいよ」という娘。

 

この時間指定の意味、わかりますか??

 

そう、食事前なんです

要は、食後、歯医者の椅子に座りたくない、座れない

増して、歯医者は椅子が倒れて寝た状態にされる

 

食後、このような姿勢になることが怖かったのです

まだ食前の空腹時ならなんとか寝た姿勢になれると。。。

これを娘から聞いた時は絶句しました

 

食後というより、寝る時間まで横になるのは怖いと・・・

そして座るにしても、正座は足が太くなりそうで出来ないと・・・

 

給食後の5時間目は机に座ってるのが本当に怖くて

思わず立ち上がってしまったことが何度もあったようです

 

私にはわからない、理解してあげれない、気づいてあげれない

摂食障害という病気になってしまった娘の辛い心情が

私に突き刺さり・・・言葉がでませんでした

 

このことを知ってから

少しでも気持ちが楽になればと、夕飯の後、夜の散歩をしたり

休みの日は食後にできるだけ買い物に行ったり、一緒に掃除をしたり

気を紛らわせる努力をしました

 

退院後の約1年間は私も食後ゆっくり過ごしたことはなかったです

 

 

その後、強迫的に勉強するようになり

食後もすぐ机に向かうようになり、座っていても勉強してれば大丈夫

という状態になり、

今では、食後、ソファーでスマホをいじれまでになりました

 

それでもまだ昼間、寝っ転がって漫画を読むとか、テレビを見るとか

ごろごろするとか、こたつでうたた寝とかはできません

背中を床につけて休めるのは就寝時間だけです

ちなみに、正座も未だにできません・・・

床に座るときは開脚してストレッチのような態勢で座ります

 

 

服への拘りは一切なくなりました

食器や文房具に関してはまだ多少の拘りを発揮してますが

 

振り返ってみて、ひとつ言えるのは

「同じ状態がずっと続くわけではない」ということです

 

最悪の状態でも、それがずっとは続きません

少しづつ、少しづつ変わっていきます

 

その分、好調なこともずっと続かないって時もありますが ⤵

 

 

現在、

食後にソファーに座れるようになってきた娘を見ると

やっぱりほっとします

休めている姿にほっとします

 

休んでいいんだよ

ほっと一息ついていいんだよ

辛い思いばかりしなくていいんだよ